1479-引原ダム/ひきはらだむ

兵庫県のダム 近畿地方のダム

1479-引原ダム/ひきはらだむ

2017/05/30

所在地:兵庫県宍粟市波賀町日ノ原
取材日:2011/04/04(月)

左岸よりダム湖側の堤体を臨む

左岸よりダム湖側の堤体を臨む

引原ダムへは茗荷谷ダム(1680-茗荷谷ダム/みょうがだにだむ)から国道482号、国道29号若桜街道を通ってバックウォーター側からアプローチしました。ダム湖側は至ってスタンダードな堤体です。

引原ダムは昭和16年に工業用水・発電を目的とする揖保川河水統制事業に着手。その後一時中断しましたが、昭和28年に再び洪水調節・かんがい用水・発電・工業用水を目的とする兵庫県初の多目的ダムを揖保川総合開発事業建設が再開。昭和33年3月に竣工したそうです。

ところで「宍粟市」ってなかなか読めないですね。

巡視船を望む

巡視船を望む

巡視船が繋留されていました。

左岸より天端を望む

左岸より天端を望む

天端は車の通行が可能です。散策路が充実しているようですので、ハイキングにもぴったりかもしれません。

兵庫県引原ダム管理所

兵庫県引原ダム管理所

なかなか立派な管理所です。

900mmハウエルバンガーバルブ

900mmハウエルバンガーバルブ

そして管理所脇にかつて使用されていた900mmハウエルバンガーバルブが展示されています。

左岸より下流側の堤体を望む

左岸より下流側の堤体を望む

昭和33年竣工とは思えないスラっとしたデザインのダムです。

ケーブルクレーン・バッチャープラントなどの遺構

ケーブルクレーン・バッチャープラントなどの遺構

対岸を見るとケーブルクレーンやバッチャープラントなどの遺構が見えます。

天端より取水設備を望む

天端より取水設備を望む

発電用の取水設備でしょうか。

天端よりカラウコ大橋を望む

天端よりカラウコ大橋を望む

「カラウコ」の意味はなんでしょうね。

ゲートピアを望む

ゲートピアを望む

ゲートピアとその上部に造られたゲート操作室です。

天端より管理所を望む

天端より管理所を望む

なんとなく人影が見えます。きっと中の人でしょう。

天端より下流を望む

天端より下流を望む

直下には河川維持放流の類の設備が見当たりません。もう少しこの前で放流しているのかもしれません。しかも副ダムもあるようなないような・・・。

天端よりゲートを望む

天端よりゲートを望む

よーく見るとピア内に階段を隠し持っています。なんとなく天竜川の泰阜ダム(989-泰阜ダム/やすおかだむ)のような構造をしています。

天端より導流部を望む

天端より導流部を望む

ゲートが赤いようなのでまるで中部電力のようです。あと、下流は公園になっているようですね。車が止まっていますので、あとで行ってみましょう。

ゲートピアを望む

ゲートピアを望む

ピアに内蔵された階段が泰阜ダムに似てると言いましたが、こちらはやや角張っている感じですね。

右岸よりダム湖側の堤体を望む

右岸よりダム湖側の堤体を望む

ダム湖側は至って普通の堤体です。クレストゲート周りは丸く処理されています。

記念碑

記念碑

ダム建設を記念して建てられたのでしょうか。

除塵用ケーブルクレーンを望む

除塵用ケーブルクレーンを望む

除塵用のケーブルクレーンが設置されていました。

両端走行型ケーブルクレーン走行跡を利用した散策路

両端走行型ケーブルクレーン走行跡を利用した散策路

このダムサイトには引原ダム建設当時を偲ばせる遺構がそこかしこにあってかなり楽しめます。ここはただの散策路ではなく、両端走行型のケーブルクレーン走行跡を散策路として利用しています。そうしたダムはなかなか無いように思います。

セメントサイロ跡

セメントサイロ跡

ここはダム建設時にセメントを一時貯蔵するためのサイロ跡。7tの容量があったそうです。こうした遺構は小学生がダム見学に訪れた場合に説明しやすくていいと思うのですがどうでしょうか。

多分落石の跡と朽ちかけの椅子

多分落石の跡と朽ちかけの椅子

たぶん法面から落ちてきた石なんだと思います。そして椅子も朽ちかけていて、とても座れそうにありません。

骨材貯蔵ビン跡

骨材貯蔵ビン跡

ここは骨材をその大きさ別に仕分けた場所だそうです。ここからベルトコンベアーでコンクリートミキサーまで運搬されたそうです。

バッチャープラント跡

バッチャープラント跡

引原ダムのダム建造遺構で一番目を引くのがこのバッチャープラント跡ではないでしょうか。天井にドーム状のモノが覆いかぶさっていますが、建設当時はドーム上ではなくこの上にも建屋があって中にコンクリートミキサーが設置されており、練混ぜたコンクリートはその穴を通って運搬台車に落として積み込む建物になります。

バッチャープラント跡の天井

バッチャープラント跡の天井

本来はここにはドーム状になっていないのですが、なんとも異様な光景です。

建設に活躍するプラント設備

建設に活躍するプラント設備

そんなバッチャープラント跡には建設時の写真が展示してあります。これはなかなか貴重です。

建設に使用されていた当時のバッチャープラント

建設に使用されていた当時のバッチャープラント

まさに今立っている場所の何十年も前の姿がここにあります。

着工前のダムサイト(上)、完成直後の引原ダム(下)

着工前のダムサイト(上)、完成直後の引原ダム(下)

さながら屋外PR施設のようですが、着工前のダムサイトと完成直後の引原ダムの写真も展示されています。

水没前の引原部落

水没前の引原部落

当時を懐かしむためにここに訪れる方もいるのかもしれません。

現在の・・・と言いつつも20年前の引原ダム

現在の・・・と言いつつも20年前の引原ダム

こういう展示はメンテナンス性を考慮しないと大変ですね(笑)

建設が進む引原ダム

建設が進む引原ダム

掲示する順番が逆な気もしないでもないですが、建設当時の貴重な記録写真です。

初コンクリート打設式

初コンクリート打設式

万感の思いを込めて初打設。

水没前の引原部落の航空写真(上)、空から見た音水湖(下)

水没前の引原部落の航空写真(上)、空から見た音水湖(下)

ちょっと劣化してしまっていますが、航空ん写真なんかも展示されています。

バッチャープラント跡の角

バッチャープラント跡の角

しかしそんなバッチャープラントも劣化してしまっています。何年か経てば老朽化で取り壊される運命にあるかもしれません。

バンカー線跡

バンカー線跡

バッチャープラントから天端までコンクリート運搬台車を運ぶレールが敷かれてあった場所だそうです。現代でいうトランスファーカーのレール跡といったところでしょうか。

右岸より下流側の堤体を望む

右岸より下流側の堤体を望む

もうちょっと眺望が良いといいんですが・・・。

右岸より天端を望む

右岸より天端を望む

スッキリとした天端です。

引原ダム銘板

引原ダム銘板

比較的取り付けられた年代が新しそうな銘板です。

下流より大抵を望む

下流より大抵を望む

そして車で下流の公園に移動します。直下への道はちょっと狭くてブッシュも多いので斜体へのキズは多少覚悟が必要です。

ハウエルバンガーバルブを望む

ハウエルバンガーバルブを望む

屋外に展示されていたハウエルバンガーバルブの交換後ですね。温井ダムのように飛び出してくるんですかね。

副ダム?を望む

副ダム?を望む

副ダムと言っていいのか、副ダムにしてはかなり低い構造物です。

監査廊入口を望む

監査廊入口を望む

監査廊の入り口で。見学会にも使われるんでしょうか。

直下よりクレストゲート・導流壁を望む

直下よりクレストゲート・導流壁を望む

引原ダムは真下から見上げることができます。

導流部・導流壁を望む

導流部・導流壁を望む

導流壁はいたって普通なデザインですね。

謎の円形の椅子で謎のポーズを取る琉君と堤体を望む

謎の円形の椅子で謎のポーズを取る琉君がと堤体を望む

なんだかよくわからないポーズを取っています。王家にしか感じないダムの波動を感じているのかもしれません。

クレストゲートを望む

クレストゲートを望む

シンメトリで引き締まって見えるゲート周りですね。赤いゲートがこれまた印象的です。

直下の親水公園より堤体を望む

直下の親水公園より堤体を望む

下流は親水公園になっていますので、河川の中に入ることができます。もうちょっと気合入れて被写体としての堤体をド真ん中にすればよかったですね。

仮排水トンネル?を望む

仮排水トンネル?を望む

よく見ると仮排水トンネルっぽいのが見えます。実際にそうなのかは未確認ですが。

下流を望む

下流を望む

下流は天端から見たように水があまり流れていないのでちょっとさみしい感じがします。親水公園ならもう少し水があってもいいような気がしますが、季節的な問題もあるかもしれません。

法面と琉君

法面と琉君

気軽にヒョイヒョイ行けちゃうフットワークの軽い彼が羨ましい。

・・・と隅から隅まで堪能できてしまう引原ダム。個人的に結構惚れ惚れしてしまうオススメなダムです。

引原ダム諸元

河川名 揖保川水系引原川
目的 洪水調節、農地防災・工業用水・不特定用水、河川維持用水・発電
型式 重力式コンクリートダム
堤高 66m
堤頂長 184.4m
堤体積 18,000m3
流域面積 57.5km2 ( 直接:48.2km2 間接:9km2 )
湛水面積 88ha
総貯水容量 21,950,000m3
有効貯水容量 18,400,000m3
ダム事業者 兵庫県
本体施工者 熊谷組
着手年 1953年
竣工年 1957年
ダム湖名 音水湖

その他の設備/所感

駐車場 バイパス国道が完成していると思いますので、交通量は激減していると思います。
ですので、ダムサイトへの駐車もかなり容易になっていると思います。
トイレ ×
公園
PR展示館 ×
釣り ○?

引原ダムに近いと思われる宿泊施設

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