栃木県のダム

0578-栗山ダム/くりやまだむ

4.0
栃木県のダム
この記事は6分で読めます。

所在地:栃木県日光市佐下部字平田岳
取材日:2010/10/03(日)

牧場のゲートその1

牧場のゲートその1

栗山ダムは、下池としての今市ダムとの間で揚水発電を行う上池としての機能を持ったダムです。しかし、今市ダムとは水路では繋がっていますが、道路自体は繋がっておらず、国道から川治経由で回る必要があります。

私自身は黒部ダム(栃木)での取材後、近くの露天風呂に入り、さらにその後は食料調達と燃料補給のため鬼怒川へ戻り、再び上流に戻って川治ダムで夜景撮影をし、栗山ダムを目指しました。栗山ダムで車中泊するために・・・。

栗山ダムへは牧場を通りますが、放牧した家畜が逃げ出さないよう、道路にこうしたゲートが設置されています。こちらはスライド式のゲートです。夜中に一人、しかもクマが出るかもしれないという状況に怯えながら、正直車外に出たくはありませんでしたが、何とか開門・閉門できました・・・。

牧場のゲートその2

牧場のゲートその2

牧場の入口があれば出口があるわけで、もう1ヶ所こうしたゲートがあります。こちらは観音扉式ですね。しかし問題はゲートを閉じようとした時に発生しました。

片方を閉じた時に、もう片方を閉じるのに手が届かない!左側を閉じようして、右側を閉めようとしたら、左側がまた開いてしまう・・・という一人コントを真夜中に繰り広げていました。開けっ放しにするわけにいかずどうしたものか・・・。

しかしどうも閉じるときに完全に閉じれば移動しないことがわかって、自分のアホっぷりを発揮しました。

説明もまた下手っぷりを発揮しているので、言っている意味がよくわからない場合は現地へどうぞw

東京電力さんの巡回(たぶん・・・)

東京電力さんの巡回(たぶん・・・)

観音扉のゲートを通って、トンネルを抜けると、広場のような場所に出ます。・・・が、街灯もなく真っ暗で何も見えません。webで見た記憶を頼りに、そこに車を停めることにしました。

では寝る準備を始めるか・・・と思ったら、何か後方から車の明かりが!東京電力さんの巡回に出くわしたようです。

東京電力さんの巡回(たぶん・・・)

東京電力さんの巡回(たぶん・・・)

さささと天端へ通じるゲートを開閉されていました。話しかけようと思いましたが、仕事の邪魔をしそうだったのと、夜中に私の方が怪しすぎると思い、遠くから見つめていました。

東京電力さんの巡回(たぶん・・・)

東京電力さんの巡回(たぶん・・・)

暗くてよく見えませんが、車はRAV4だったような・・・。
それにしてもなんか妙に慌ててるように見えたのですが、気のせいでしょうか・・・。

下流側の広場より堤体を望む

下流側の広場より堤体を望む

そして、クマに怯えながら朝になりました。・・・って思いっきりキリが。濃霧です濃霧。雨じゃないだけマシですが、次のダムを目指したいので、キリが晴れるのを待つわけにいかず・・・。

ちなみに堤体の手前にある建物はトイレです。

下流側の広場より堤体を望む

下流側の広場より堤体を望む

まずは下流側を散策します。やたらとカラスが鳴いていて、クマが出るんじゃないかともうビクビク。

右岸の下流側より堤体を望む

右岸の下流側より堤体を望む

しかも生憎の空模様とキリで暗くて仕方がありません・・・。

天端へ続く道のゲート

天端へ続く道のゲート

では、天端へと参ります。
天端へは車ではいけないようですので、徒歩で行くことになります。これがまた結構な距離と坂。私の脚力で10~15分ぐらいかかったでしょうか。

左岸より下流側の堤体を望む

左岸より下流側の堤体を望む

天端レベルまで来ました。・・・が、柵があって堤体にはこれ以上近づけませんでした。残念ですが揚水発電ではよくある事です。ここは素直に諦めます。

左岸より天端を望む

左岸より天端を望む

天端はロックフィルダムにありがちな至って普通の天端です。ここだけ見ると、アースダムにしか見えませんね。
栗山ダムを形成するフィル材などはダム湖を掘削する際にできた岩石でできており、今市ダム同様に環境に配慮した造りになっているようです。

左岸より石碑とダム湖を望む

左岸より石碑とダム湖を望む

暗すぎて石碑に書かれた栗山ダムの文字が見えませんね・・・。

左岸よりダム湖側の堤体を望む

左岸よりダム湖側の堤体を望む

栗山ダムは工事をしているらしく、本来であれば貯水しているはずなのですが、ご覧のとおり空っぽです。逆に下池の今市ダムは満水の状態です。

左岸よりダム湖を望む

左岸よりダム湖を望む

多少残ってはいますが、ほぼ空っぽの状態です。

洪水吐を望む

洪水吐を望む

怖かったのはコレ!洪水吐がトンネル式になっています。下流から堤体を見たときに導流壁が見当たらなかったため、山の向こうにあるのかな?と勝手に想像していたのですが、なんとトンネル式でした。

下流の広場から天端まで歩いて来る途中に、放流口を見ることができなかったため、放流口自体はどうなっているのか不明でしたが、Google Mapsで調べてみたらありました。舗装もされていないような道を下る必要があったようですが、当時は全く気が付きませんでした・・・。ただこの道を元々知っていたとしても、徒歩でクマに出くわす可能性があることを考えると、実際に行ったかどうかはわかりませんw

左岸よりダム湖を望む

左岸よりダム湖を望む

ダム湖をグルッと1周してみたい気持ちがない訳ではありませんが、時間が足りないのとクマに対する恐怖心でダメでしたww

左岸よりダム湖を望む

左岸よりダム湖を望む

なんてやってたら、キリが時々濃くなったり・・・。

左岸にある無人の管理所

左岸にある無人の管理所

ここは無人なので遠隔監視されているようです。

下流の広場より堤体を望む

下流の広場より堤体を望む

下流側の広場に戻ってきました。だいぶキリが晴れてきました。
栗山ダムはこれまでになく個人的に面白いダムでした。何と言っても辿り着くまでが面白い。ドライブ・ハイキング・登山などにぜひどうぞ。

ベンベキューかと思ったらバーベキュー広場

ベンベキューかと思ったらバーベキュー広場

余談ですが下流から天端までの道中のガードレールに書かれているのですが、最初「ベンベキュー広場」に見えてなんのことやら判らなかったのですが、しばらく経ってから「バーベキュー」だということに気がついた恥ずかしい物件です。ただ果たしてこんなところでバーベキューをする人がいるのかどうか・・・。

ダム諸元

河川名利根川水系ネベ沢川
目的発電
型式ロックフィルダム
堤高97.5m
堤頂長340m
堤体積2,517,000m3
流域面積0.9km2
湛水面積32ha
総貯水容量7,070,000m3
有効貯水容量6,200,000m3
ダム事業者東京電力(株)
本体施工者前田建設・日本国土
着手年1978年
竣工年1991年
ダム湖名栗山調整池(くりやまちょうせいち)

その他の設備/所感

PR展示館はここからやや離れた鬼怒川に「TEPCO鬼怒川ランド」があります。また、発電所などもっと詳しく見学するには、TEPCO鬼怒川ランドで無料見学を申し込むことができます。ただし団体に限定されるようです。ただし栗山ダムは見学コースに含まれていないようです。  
開館時間:9:00~16:30
休館日:毎週水曜日(祝日の場合は翌日)
残念ながら閉館しました

駐車場
トイレ
公園×
PR展示館
釣り×

栗山ダムに近いと思われる宿泊施設

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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