秋田県のダム

0370-鎧畑ダム/よろいはただむ

4.0
0370-鎧畑ダム/よろいはただむ 秋田県のダム
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取材日:2012/9/16(日)

一丈木ダムからさらに北上して田沢湖を抜けてやってきたのは鎧畑ダム。他にも周辺には色々ダムがありますが、この辺りを訪問したことのある同乗者の意見など参考にしつつ、ピックアップして巡っていますので「え?なんであのダム行かないの??」などと思われているかもしれませんね(笑)

右岸より下流側の堤体を望む

鎧畑ダムはクレストにラジアルゲートが3門、オリフィスにローラーゲートが2門、さらに利水放流設備を備えています。

右岸より下流側の堤体を望む
右岸より下流側の堤体を望む

監査廊入り口?

右岸の天端レベルまで移動しました。監査廊への入り口に見えますが果たして。

監査廊入り口?
監査廊入り口?

右岸より天端を望む

県営のダムらしくシンプルな天端です。

右岸より天端を望む
右岸より天端を望む

右岸より下流側の堤体を望む

よくある重力式コンクリートダムのデザインですが、鎧畑ダムは見た目よりも中身がすごいんですよね。

右岸より下流側の堤体を望む
右岸より下流側の堤体を望む

右岸のダムサイト周辺

右岸には駐車場もあり、トイレも併設されています。

右岸のダムサイト周辺
右岸のダムサイト周辺

秋田県鎧畑ダム管理事務所

こちらも県営らしいスタンダードな事務所です。

秋田県鎧畑ダム管理事務所
秋田県鎧畑ダム管理事務所

右岸より上流側の堤体を望む

水位が低いためゲートの位置関係が見やすいですね。

右岸より上流側の堤体を望む
右岸より上流側の堤体を望む

右岸よりダム湖を望む

管理所脇からダム湖を見ています。ダム湖に流れる玉川は本来強酸性の河川ですが、上流の玉川ダムの宝仙湖で石灰による中和が行われていて、それによってコバルトブルーのダム湖なんだそうですが、訪問したこの日は残念ながら深緑色をしたダム湖でした。

右岸よりダム湖を望む
右岸よりダム湖を望む

クレストゲートより下流を望む

減勢池の水の色がキレイな深い緑色をしていました。ちなみに上流の玉川ダムが完成する前は、鎧畑ダムのダム湖で中和が行われていましたが、そのため堤体やゲートは耐酸性となっているんだそうです。

クレストゲートより下流を望む
クレストゲートより下流を望む

天端よりゲートピアを望む

ゲートピアの上にゲート巻き上げ機室が備えられており、全体として大型なものになっています。

天端よりゲートピアを望む
天端よりゲートピアを望む

ゲート巻き上げ機室を見上げる

梁がトラス構造になっているのがまた良いですね。

ゲート巻き上げ機室を見上げる
ゲート巻き上げ機室を見上げる

天端よりオリフィスゲートを望む

オリフィスのローラーゲートを天端から見たところです。開閉方式はワイヤーロープウィンチ式が採用されており、ワイヤーも酸による影響を受けないように、水に浸からない設計になっているんだとか。オリフィスゲートのスペックは以下の通り。

有効径間x有効高さ:5.8x5.4m
開閉速度:0.3m/min
扉体重量:47.0t
製作年月:平成2年7月
製作:石川島播磨重工業株式会社

天端よりオリフィスゲートを望む
天端よりオリフィスゲートを望む

利水放流設備・制水ゲート室

最も右岸寄りに設置されているのが利水放流設備ですが、こちらは上流に利水設備のある玉川ダムが建設され、もともと利水設備がなかった鎧畑ダムがこれに対応するため、貯水したまま堤体に穴を開けて増設するという日本初の工事が行われたのだそうです。

利水放流設備・制水ゲート室
利水放流設備・制水ゲート室

利水用ゲートのスペックは以下の通りです。

  • NO.1主ゲート(高圧ローラゲート)
    有効径間x有効高さ: 2.00x2.25m
    製作:三菱重工業株式会社
  • NO.1副ゲート(高圧スライドゲート)
    有効径間x有効高さ: 2.00x2.25m
    製作:三菱重工業株式会社
  • NO.2主ゲート(ジェットフローゲート)
    直径:1.00m
    製作:株式会社栗本鐵工所
  • NO.2副ゲート(高圧スライドゲート)
    有効径間x有効高さ: 0.94x1.20m
    製作:株式会社栗本鐵工所
  • 制水ゲート鋼製サーニット式
    有効径間x有効高さ:4.040x4.049m
    開閉速度:0.5m/min
    扉体重量:20.0t
    製作年月:平成2年11月
    製作:株式会社田原製作所

天端よりダム管理所を望む

管理所前から階段がダム湖に伸びています。巡視船に乗るための階段だと思いますが、船もフロートも見当たりませんね。

天端よりダム管理所を望む
天端よりダム管理所を望む

左岸ダムサイトより上流方向を望む

地図ではこの先が国道に繋がっているように見えますが、立入禁止になっていました。

左岸ダムサイトより上流方向を望む
左岸ダムサイトより上流方向を望む

左岸よりダム湖側の堤体を望む

だんだんと日が落ちてきてひっそりと佇む鎧畑ダム。

左岸よりダム湖側の堤体を望む
左岸よりダム湖側の堤体を望む

左岸より天端を望む

ちょっと古めのいかにも県営らしいダムでしたが、酸に対応するための技術とか、貯水したまま堤体に穴をあける技術とか、密かにすごいダムだと気付かされたダムでした。

左岸より天端を望む
左岸より天端を望む

鎧畑ダム諸元

所在地右岸:秋田県仙北市田沢湖田沢字中山
左岸:秋田県仙北市田沢湖田沢字小蟹沢
河川名雄物川水系玉川
目的F(洪水調節、農地防災)
P(発電)
型式G(重力式コンクリートダム)
堤高58.5m
堤頂長236m
堤体積192,000m3
流域面積320.3km2(直接:33.3km2、間接:287km2)
湛水面積255ha
総貯水容量51,000,000m3
有効貯水容量43,000,000m3
ダム事業者東北地方建設局
本体施工者秋島建設
着手年1951年
竣工年1957年
ダム湖名秋扇湖しゅうせんこ

その他の設備/所感

駐車場
トイレ
公園×
PR展示館×
釣り

鎧畑ダム周辺の地図

鎧畑ダムに近いと思われる宿泊施設

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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