読み方 : バットレスダム
別名 : 扶壁式ダム(フヘキシキダム)
略記号 : 日本式「B」(英:Buttress Dam)、世界式「CB」(仏:Barrage a contreforts、英:Buttress Dam)
バットレスダムとは、扶壁式ダムとも言われ、コンクリートの壁を支える方式のダムの事。国内には6例しかなく、1937年(昭和12年)に完成した三滝ダム(鳥取県)が国内で最後のバットレスダムとなる。戦前はセメントが高価な資材であったため、セメントを多く必要とする重力式コンクリートダムに代わり、セメントの使用量を少なく抑えられるバットレスダムが注目され建設される事になるが、セメントが安価になってきた事や型枠に携わる技術者の確保が難しかった事、メンテナンスが容易でなくコストがかかる事、耐久性に問題があった事などから、次第に建設される事がなくなった。
現存するバットレスダムとしては、群馬県の丸沼ダム(0595-丸沼ダム/まるぬまだむ)・北海道の笹流ダム(0014-笹流ダム/ささながれだむ)・岡山県の恩原ダム(1852-恩原ダム/おんばらだむ)・鳥取県の三滝ダム(1673-三滝ダム/みたきだむ)・富山県の真立ダム(0815-真立ダム/まつたてだむ)・同、真川ダム(0817-真川ダム/まがわだむ)となるが、それぞれ土木の歴史上貴重な建造物となるため、土木学会選奨の「近代土木遺産」に認定されている。さらに丸沼ダムは国指定重要文化財、恩原ダムは国登録有形文化財とされている。
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