…と大げさなタイトルを付けてみたものの、我が子は来年で小学校を卒業するため、夏休みの自由研究は今回が最後な気がしています。
ちなみに自由研究はほぼ毎年のようにダムをテーマに取り組んでいました。ただ図解がほとんどのため公開できるような内容でもありませんでしたが、今回は手前味噌ながらかなりの力作だったので最初で最後になるかもしれないと思いつつ、記事にまとめてみました。
今回のテーマについて、まずはダム愛好家仲間のよっしーさんがTwitterにUPされていた動画をご覧ください。
もうこれを見て「次の夏休みの自由研究はコレだ!!」と思わざるを得ませんでした。そして、時は流れ夏休み。ついに工作するに至るのでした。
必要な材料
夏休みの自由研究なので、そんなに大げさなものを揃えなくても大丈夫です。ご自宅にあればそれを使いましょう。また、代用できるものがあれば積極的に代用しましょう。
- ダンボール(厚すぎず薄すぎず普通の厚さのダンボールが良いでしょう)
- 土台になる段ボール箱(A4~A3サイズのダンボール板でもOKです)
- シリンジ(注射器)x2(20mlもあれば十分だと思います)
- シリコンチューブ(内径3mm程度)
- 結束バンド(インシュロック)
- 丸い割り箸(もしくはそれ相当のもの)
ちなみに私はシリンジとシリコンチューブを東急ハンズで購入しました。しかも間違えて20mlと30mlを1本ずつ買ってしまいましたが、20mlに揃えてもらえればたぶん大丈夫です。
必要な道具
- カッター
- カッターマット
- 鋼鉄製定規
- 千枚通しのようなもの
- プリンター(PDFデータの印刷に利用します)
- 木工用ボンド(できれば速乾タイプ)
1.PDFを印刷する
展開図をIllustratorで作成しPDFデータを用意しました。下記PDFファイルをダウンロードしてプリンタで印刷してください。A4サイズ3ページ分のデータが格納されています。
各パーツが使われている箇所を写真に合わせてみました。これでイメージが湧きますでしょうか。
2.印刷した紙をダンボールに貼り、線に沿ってカットする
「1.」で印刷した紙をダンボールにセロハンテープなどで固定し、線に沿ってカットします。
3.ゲートが回転する中心部分に穴をあける
ゲートを回転させるために丸い割り箸を通しますので、それを通すための穴をB・C・D・Eのパーツに開けます。
4.ボンドで組んでみる
写真をうっかり撮り忘れてかなり端折ってしまいますが、写真のような形になるように組みます。
組む流れとしては概ね以下のようになるかと思います。
- 土台に柱(B・C)を立てる
- 柱の上にAを取り付ける
- ゲート部分(D・E・F・G・H・I)を組む
- 丸い割り箸をB・Cの柱とゲート部分の穴に通して、柱にゲート部分を取り付ける
ただ実際に組んでみた時に、うまくサイズが合わなくなる場合がありますので、カットしたり大きめに切り直したりして調整してみてください。
また、Fのスキンプレートですが、カーブを描く必要がありますので、裏側に水平かつ等間隔にカッターナイフで切り込みを入れて、軽く折り曲げてやるとカーブを描いているように見せることができます。
5.シリンジで油圧シリンダーを組む
両方のシリンジの先をチューブで繋ぎ、結束バンドで固定します。なお、この時操作側のシリンジのプランジャー(中の棒) は取り外しておきましょう。
6.ゲート側のシリンジを本体に取り付ける
シリンジのプランジャーをゲート上部に固定し、バレル(外筒)を「A」に固定します。横から見るとこんな感じ。バレルのフランジ部分(出っ張っている箇所)やプランジャーの取っ手部分を小さく切ったダンボール片と本体に挟んでボンドで固定する感じです。
小里川ダムのはここがどうなっているか現物を見ていないため不明ですが、固定できればどういった方法でも問題ないかと思います。
バレルと「A」の固定はこんな感じです。シリンジはゲートの角度に対して垂直にする必要がありますので、ダンボール片を挟んで「A」に対して角度をつけるようにして固定しています。
7.操作側のプランジャーをバレルに挿入する
操作側のプランジャーをバレルに挿入しますが、この時本体側のゲートは下におろした状態にしておきましょう。操作側と本体側の空気量のバランスを取るのが難しく、ここはなかなか苦戦するところですが頑張って調整してみてください。
8.完成!
これで完成です!この後は、ゲートの色を赤にしたり青にしても良いですが、それで楽しむのはダム愛好家ぐらいなので、学校に提出する分にはこのままでも問題ないでしょう。
強いて言えば、この模型が何なのか説明を要するかもしれませんので、後述の解説を加工して印刷していただいても良いでしょう。(当ページの写真を利用していただいても問題ありませんが、用途は夏休みの自由研究のための学校への提出に限定します)
後ろから見たところです。
横から見たところです。
実際に動くところを動画にしてみました。
そもそも「高圧ラジアルゲート」って?
主に洪水調節用ゲートに利用されているゲートのことで、下の写真の蓮ダムでは主放流設備(常用洪水吐)として利用されています。
ダムの内部に格納されているため、パッと見ではゲート本体が見えないことがほとんどです。
油圧シリンダー部分です。模型でいうとシリンジの上の部分ですね。
蓮ダム下流側の高圧ラジアルゲートです。模型でいうと後ろ側から見ているイメージです。
夏休みは残すところ2週間程度となりましたが(地域によって違うかもしれませんが…)、材料と道具さえ揃えば1日もかからないので、この夏はぜひ動く高圧ラジアルゲートをお子さまと一緒に作ってみましょう!
コメント