サ行ダム入門ダム用語

試験湛水

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読み方 : シケンタンスイ
別名 : ―

試験湛水とは、ダムが完成した後にダムに問題がないかをチェックするための試験で、サーチャージ水位まで貯めてから最低水位まで減らして実施する。ダム湖の水深は深く水圧も当然高いわけで、試験湛水はその水圧に耐えられるかどうか、また堤体から漏水が無いかどうかを調べるためのものであり、言うなればダム建設における天王山である。試験湛水が完了し安全性が確認できた後には管理へと移行する。

水を貯める時はゆっくりと貯めていくため降雨状況などにもよるが、試験湛水には半年から1年程度を要する。また、水位を減らすときには非常用洪水吐などから放流が実施される事もあるため、ダムによっては試験湛水の最終日はビッグイベントとなる事もある。

なお、奈良県の大滝ダムでは、試験湛水中に斜面や家屋に亀裂が入るという問題が発生し、地滑りなどの大きな事故が発生する事を防いでいる。この事からも試験湛水の重要性は十分に認識できるであろう。

試験湛水に関連する本

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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