所在地:愛知県稲沢市祖父江町
取材日:2010/10/13(水)
左岸上流より堤体を望む
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木曽川大堰はその名のとおり、堤高が15mに満たないので河川法上の「ダム」ではなく「堰」に該当しますが、ダム便覧には掲載されているため、あえて当サイトでも紹介したいと思います。
何度か木曽川大堰は行ったことがあるのですが、きちんと見学する機会に恵まれず、近場であることから毎回素通りするのみでした。行ったことがあるため周辺が混雑する上、駐車スペースがないことも知っていたため、誤ってこんな遠くから堰を望めるスペースに来てしまいました。ここは国営木曽三川公園の一部「ワイルドネイチャープラザ」の駐車場からの堰の様子です。
下流右岸より堤体を望む
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左岸から一気に右岸にやって来ました。右岸の方がやや停めやすいと思います。
木曽川大堰は木曽川用水の源流として建設された可動堰で、名古屋市に上水道を供給しています。さらに三重用水を経由して三重県に上水道と灌漑用水を、濃尾地区に工業用水を供給しています。また、長良川河口堰とも連携して知多半島へも上水道や工業用水を供給しているそうです。
下流右岸より魚道を望む
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木曽川もここまで来ると川幅が広くなるためか、右岸・左岸・中央と魚道が設置されています。
下流右岸よりゲートを望む
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洪水吐としての機能を持つローラーゲートです。
下流右岸より堤体を望む
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堤高が低いので放流していても派手さはありませんが、それでも勢い良く水がドーッと流れています。
天端高欄のダム銘板を望む
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堤体は馬飼大橋という名称も持ち、天端を県道が通っています。
右岸より天端を望む
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交通量が少なくなった瞬間を撮影しましたが、昼間は非常に交通量が多いです。
右岸天端より下流を望む
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「放流」というイメージとはちょっと異なるかもしれませんが、白波を立てて水が流れています。
なお、木曽川大堰のゲート構成は以下の通りになっています。
土砂吐水門:27m x 2門
調節水門:40m x 3門
洪水吐水門:40m x 9門
天端の様子
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えーっと・・・天端は釣りが禁じられているはずなのですが・・・。鮎が釣れるらしいです。
堤体中央部の魚道(下流側)を望む
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堤体中央部に設置された魚道です。
閘門(下流側)を望む
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船が航行できるように設置された閘門です。
左岸の魚道(下流側)を望む
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左岸側の魚道です。右岸や中央の魚道と違い、カーブを描いています。
左岸下流側より堤体を望む
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ゲートというか、ゲートピアがズラッと並ぶ姿はなかなか壮観です。しかも夕暮れ時でやや赤みを帯びて、また違った雰囲気を醸し出しています。
左岸より天端を望む
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ビュンビュン車が通るのでシャッターチャンスを伺うにしても、車が通る風圧で飛ばされそうになります。特にトラックも多いので撮影にはやや神経を使います。
管理所・静水池を望む
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左岸には水資源機構の木曽川用水総合管理所と木曽川用水の静水池があります。
左岸より天端を望む
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ズラリと並んだゲートピア。そして印象的な「水がささえる豊かな社会」のキャッチフレーズ。
左岸の魚道を望む
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左岸上流側の魚道入口。脇に逸れるようにして設置されています。
取水口を望む
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海部幹線用水路の取水口です。堤防の向こうにある静水池を経由して用水へと流れます。
天端よりゲートを望む
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これは土砂吐ゲートでフラップ付きのローラーゲートです。
上流側で羽根を休める鳥たち
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ふと上流に目をやると、多数の鳥たちが羽を休めていました。
上流側の閘門を望む
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上流側の閘門です。こちらは閉じていますね。
天端より上流を望む
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上流の先にうっすらと見えるのは東海道新幹線の橋梁と名神高速の高架です。この年の夏はよく子どもを連れてその橋梁まで行ったものです。
ローラーゲートを望む
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これは洪水吐ゲートです。ローラーゲートになっています。
定礎石を望む
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定礎石が河川の真ん中辺りのゲートピアに埋め込まれていました。こうした形で見るのは珍しいですね。
右岸の魚道とゲート(?)を望む
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右側は魚道ですが、左側は閘門の役目を担っていると思われます。
右岸より天端を望む
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右岸から左岸、そして左岸から右岸へ戻ってきました。
木曽川大堰はどちらかというと橋としての役目の方が目立っていますが(馬飼大橋と言われることが多いです)、私が住む愛知県西部のみならず三重県への用水を安定的に供給する役割を大きく担っているという認識を改めてした思いです。
ダム諸元
その他の設備/所感
ワイルドネイチャープラザには広い駐車場やトイレがありますが、堤体からはちょっと遠いです。あと、釣りは堤体から上下流それぞれ200mは禁じられています。
駐車場 | △ |
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トイレ | △ |
公園 | ○ |
PR展示館 | × |
釣り | △ |
コメント
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