新型コロナウィルス(COVID-19)が流行しはじめ、最初の緊急事態宣言が発出された2020年4月のゴールデンウィーク初頭に当サイトではこんな記事を公開しました。
あれから1年以上が経過し、変異株が登場するなどしていまだ新型コロナウィルスに右往左往している我々人類。経済活動と感染拡大阻止のどちらを最優先とすべきなのか正直ぼくには分かりません。ただどちらも大切…だと個人的には考えています。
ダム愛好家の中でも「職を失うなどした若年層の自殺者の方が多いし、コロナに罹っても大したことはないし、むしろ免疫力を上げるべきだ」とか「ワクチンは有効ではない」と言う人もいれば、冷静に状況を見極めなるべく外出を控える人、感染症対策をできうる限り行ってダム巡りをしたりイベントに行く人など、様々だったように思います。
中には「コロナの死者数はもともと寿命だった老人が含められている」として、「寿命の老人よりも未来ある若者を救うべきだ」「老人は死んでもいい」とする極端な意見も見ることがありましたが、さすがにこの意見にはぼくも鼻白んでナチスドイツによる「T4作戦」に見られる優生思想そのものだなと思わざるを得ませんでした。
極端な意見はともかく、県外移動すると叩かれ、外出していないとコロナ脳などと言われてバカにされる二律背反な状況に正直嫌気が差してきていますが、少なくとも国や自治体あるいは自分が勤務する企業の要請に応じている人をバカにするのはどうかと思います。
また「落ち着いたら…と言っている人たちはずっと閉じこもってなさい」などと揶揄する人も見かけましたが、高齢者や未成年の家族がいて自分が面倒を見なければならない人、家族や自分に基礎疾患を抱えている人、経済的にも先行きが分からずひとまず節約せざるを得ない人など、色んな事情や考えを持っている方々がいるということを忘れてはならないと思います。
あと、天端や堤体内見学ができるダムの閉鎖や、ダムカード配布の休止になったダムもあり、それに対して残念がるならともかく、その対応をバカにした発言も残念ながら見ることがありました。
ダムは公共のインフラです。万が一にも職員の方々に感染が広がった場合、業務が滞り洪水調節や利水などの運用に支障が出てしまったらどうなるか…それは想像に難くないでしょう。ましてやこれからの季節、出水期に入ります。
さらに国土交通省や水資源機構のダムでは、事業に対して過去行われた強烈なバッシングによって人員削減させられギリギリの人数で回していたり、自治体のダムによっては予算削減の煽りを食らってワンマン・ツーマンで管理しているダムもあると聞きます。
10年以上前の話になりますが、ぼくもあるダム事業者の意向に添えなくて反発したことがありました。その時に別のダム事業者の関係者から諭されたのが、あくまでぼくらは見学をさせてもらっているのであって、なぜその意向があるのかをしっかりと受け止めて考えなければならないということでした。
色んな事情があってその理由までは公にされないのが大人の世界であることは、社会人であればよく知るところかと思いますが、とまれダム事業者の意向に素直に従うのが、我々大人のダム愛好家のあるべき姿なのではないでしょうか。
誤解の無いようにお伝えしておきますが、この状況においてダムに行く人たちを非難するつもりも攻撃するつもりも毛頭ありません。感染症対策は行っていることと思いますし、一定の経済活動は必要だと思っています。経済活動はネットで済ませることもできますが、地方経済はまだ現金に頼っていることもありますし、水源地にお金を落とすことは地域活性化につながります。
(またこんなこと書くと「ダムマイスターの神馬とかいう奴が自粛要請を無視してダム見学を推奨している」と言われるのが頭痛の種ではありますが、別に推奨しているつもりもありません)
ただ稀にそうした方が外出を控えている人を揶揄したり、攻撃的な発言をされることがあるため、それは止めるべきだと思うし、外出を控えている人もちゃんと尊重しようよと思うのです。その逆も然りです。
…とてつもなく前置きが長くなってしまいました😓
ともかくこの記事は冷静に状況を見極めてなるべく外出を控えているダム愛好家やそのお子さまなどに向けた記事になります。
1年前の記事ではステイホームでダムのペーパークラフトを作ってみましょうと書きましたが、あれからさらにペーパークラフトのデータを公開しているダムが増えましたので、過去のものと合わせてご紹介したいと思い、今回まとめ直してみました。
2022.6.30. リンク切れ修正、滝ダムを追加
嘉瀬川ダム管理支所
2012年5月31日に新たに嘉瀬川ダムがペーパークラフトをリリースしました。お子さまや不器用な方でも作れそうな簡易版と、クレストが立ち上がり減勢工がより立体的になった通常版の2種類が用意されています。
利根川ダム統合管理事務所
「みなかみ3ダム春の点検大放流」の際に矢木沢ダム・奈良俣ダム・藤原ダムで配布したペーパークラフトです。これに薗原ダムと相俣ダムが加わって5ダムのペーパークラフトのデータが入手可能です。
川上ダム(三重)建設所
三重県名張市に建設中の川上ダムのペーパークラフトです。1/1500のリアルモデルとかんたんモデルの2種類が用意されています。
鶴田ダム管理所
前回の記事公開後に鶴田ダム管理所のホームページに鶴田ダムのペーパークラフトが公開されていました。
http://www.qsr.mlit.go.jp/turuta/site_files/file/go/papercraft/syokai.pdf
早出川ダム
初級・中級・上級が用意されています。
鬼怒川ダム統合管理事務所
2021年のゴールデンウィーク期間である4月30日に鬼怒川4ダム(五十里ダム・川俣ダム・川治ダム・湯西川ダム)のペーパークラフトが公開されました。
立野ダム
2018年12月に初めて公開され、2019年5月にティッシュボックスも兼ねた「令和記念モデル」が追加公開されました。
太田川ダム
ダムではなくキャラクターになりますが、恐らく建設時から存在しているオリジナルキャラクターDAMZo(ダムゾー)のペーパークラフトです。
相模川水系ダム管理事務所
こちらもダムではなくキャラクターになりますが、企業局利水電気部広報担当部長であるダムエレキくんのペーパークラフトです。
宮崎県企業局
浜砂ダム・浜砂発電所と岩瀬ダム・岩瀬川発電所のペーパークラフトです。
関東森林管理局 治山ダム
河川法上のダムではありませんが、治山ダムのペーパークラフトが関東森林管理局から提供されています。
黒部ダム(富山)トロリーバス
黒部ダムではありませんが、トロリーバスのペーパークラフトがあります。また、初級編と上級編の2つが用意されています。
滝ダム
岩手県立久慈工業高等学校建設環境科環境土木コースに所属する3年生が、課題研究の授業で作成したものを滝ダム管理事務所によって公開されています。ゲートもしっかりと作り込まれています。
もし他にウェブ上に公開されているペーパークラフトをご存じの方がありましたら、ぜひ情報をお寄せください。また、前回もお伝えしていますが、ぜひ各ダム事業者さまにおかれましてはペーパークラフトのデータを公開していただきたいなと思っています。
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