群馬県のダム

0597-早川ダム(はやかわだむ)/ 群馬県

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0597-早川ダム(はやかわだむ)/ 群馬県 群馬県のダム
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取材日:2015/06/03(水)

早川ダムは、群馬県みどり市大間々町桐原と桐生市新里町新川の境界付近、利根川水系早川に築かれた、かんがい用水専用のアースダムです。1940年に竣工し、堤高26.0m、堤頂長241.8m、総貯水容量120万m³という、比較的規模の大きなアースダムです。

ダム湖は「早川貯水池」と呼ばれ、早川土地改良区と大間々用水土地改良区の農業用水に利用されています。今回は、2015年6月3日に訪問した際の写真を中心に、下流側の堤体や洪水吐、天端周辺、取水設備を紹介します。

早川ダムはこんな人におすすめ

早川ダムは、アースダムの構造や、農業用水を支えるダムの役割に興味がある人におすすめです。

堤高26m、堤頂長241.8mという比較的規模の大きなアースダムで、下流側の堤体や洪水吐、取水設備など、コンクリートダムとはひと味違った見どころがあります。

特に、次のような人におすすめです。

  • アースダムが好きな人:土を主体とした堤体の形状や、上流面の護岸などに注目したい人。
  • 農業用水施設に興味がある人:早川貯水池の役割や、取水・送水設備の仕組みを知りたい人。
  • 歴史あるダムを巡りたい人:1940年に竣工したダムの歴史や、現在まで受け継がれてきた施設に関心がある人。
  • 群馬県東部のダム巡りを楽しみたい人:桐生市・みどり市周辺のダムとあわせて訪れたい人。

なお、立入禁止区域もあるため、現地の案内に従い、安全な場所から見学しましょう。

堤体下流側周辺を散策

訪れたのが6月ということもあってか、堤体下流面は草に覆われていました。大間々用水は、渡良瀬川の支流である深沢川の頭首工から導水路を通じて早川貯水池へ水を送り、地形の高低差を利用して受益地へ農業用水を供給しているとのことです。

写真左側に見えるパイプなどの構造物も、その送水設備の一部と思われます。

右岸寄りの砂利道から見た早川ダムの堤体下流面
右岸寄りの砂利道より堤体の一部を見る

左から送水管、洪水吐の減勢工付近に架かる橋、開渠(ふたのない水路)が並んでいます。

早川ダム下流に並ぶ送水管、橋、開渠
パイプと橋と開渠

洪水吐のシュート部は、なかなか本格的な造りです。上流側にある洪水吐の構造も確認しておきたいところですね。

早川ダムの洪水吐シュート部と開渠
洪水吐シュート部と開渠

ズドーンと送水管が横切っています。左側に見えるのは早川ダムの堤体。右側には、取材当時、もつ煮屋「ワインディングロード」さんの建物がありました。

早川ダム下流の橋から見た送水管と周辺の様子
橋より下流を見る

開渠には水が滔々(とうとう)と流れていました。

早川ダム下流の開渠に設けられた水門
開渠に設けられた水門

この写真で堤体の規模感が伝わるでしょうか。

右岸側から見た早川ダムの草に覆われた堤体下流面
右岸側の堤体下流面を見る

アースダムとはいえ、目の前に大きな堤体が迫る光景は、とても良いものです。

早川ダムの左岸方向へ続く堤体
堤体左岸方向を見る

堤体全体を見渡せる場所を探しましたが、下流には民家などがあり、全容を捉えるのはなかなか難しかったです。

早川ダム下流から見るアースダムの堤体
堤体下流面を見る

早川ダムの天端と上流面|立入禁止の状況

下流側の道をたどり、途中で左折すると、県営畑地帯総合土地改良事業の竣工記念碑がある場所に出ました。2015年当時にプレイしていた位置情報ゲーム「Ingress」のポータルになりそうだと思っていたら、実際に登録されていました。

早川ダムの近くに立つ県営畑地帯総合土地改良事業竣工記念碑
県営畑地帯総合土地改良事業竣工記念碑

記念碑の周辺には、導水路の水が高低差を利用して流れているそうです。また、改良工事で新たな取水口が設置されていますが、この場所はもともと取水トンネル建設時の立坑(たてこう)工事の作業用地だったとのことです。

早川ダム近くの土地改良事業竣工記念碑
竣工記念碑

天端を渡って洪水吐(余水吐)を見に行こうと思ったのですが、残念ながら立入禁止でした。

早川ダム天端への立ち入りを制限する門扉
天端への立ち入りを制限する門扉

改修後ということもあってか、アスファルト舗装もフェンスもきれいでした。

門扉越しに眺めた早川ダムの天端
門扉越しに見た早川ダムの天端

堤体上流面には石材が敷き詰められており、草に覆われた下流面とは対照的な印象です。波による斜面の侵食を防ぐための保護材と考えられます。残念ながら、ここから洪水吐を遠目に見ることもできませんでした。

早川ダム左岸から見た石材で覆われた堤体上流面
左岸より堤体上流面を見る

下の写真は、平成12年度の県営畑地帯総合土地改良事業で新たに設置された「早川取水口」です。(引用:大間々用水土地改良区ウェブサイト)

ふだんは水中に没しているため、水位が下がらないと見ることはできないようです。ただし、貯水池内の具体的な設置場所までは確認できませんでした。取水口自体はヒンジパイプ式で、受益地の広い範囲に送水しているとのことです。

この取水口が完成する前は斜樋式の取水設備を使用していましたが、取水量が安定しないこともあったようです。新たな取水口の整備によって、より安定した送水ができるようになったとのことです。

早川取水口
早川取水口

農業用水を安定して供給し、地域の農業を支えている早川ダムでした。

早川ダムの洪水吐改修事業(2026年度~2029年度)

群馬県が2026年9月3日に公表した資料によると、早川貯水池は周辺の約353haの農地にかんがい用水を供給しています。2020年度に実施した豪雨耐性評価検証で現行基準を満たしていないことが判明しました。これを受け、2026年度から2029年度までを事業期間として、洪水吐の改修が計画されています。

工事が行われると、訪問時の通行や見学に影響する可能性もあります。現地を訪れる際は、最新の工事情報や立入規制を確認してください。詳しくは 群馬県「早川貯水池地区」事業案内 を参照してください。

早川貯水池のかんがい施設カード

早川貯水池については、群馬県が2025年4月に「かんがい施設カード」の配布を案内しています。一般的な「ダムカード」とは別のカードで、配布場所は早川土地改良区(桐生市新里支所地域振興整備課産業振興係)です。

配布案内に記載された住所は群馬県桐生市新里町武井693-1、電話番号は0277-74-2217です。問い合わせ・訪問の目安は平日9:00~16:00となっています。カードは在庫がなくなり次第終了とのことなので、現在も配布しているかどうかを事前に確認してください。詳しくは 群馬県の公式案内 をご覧ください。

早川ダムを見学する際の注意点

2015年6月の取材では天端への立ち入りが禁止されており、洪水吐を近くで見学することはできませんでした。立入規制は変更される場合があるため、現地の案内表示に従ってください。

また、両毛漁業協同組合の遊漁規則では、早川貯水池と、貯水池から上流の早川は年間を通じて禁漁区域に指定されています。釣りを目的とした立ち入りはできません。 両毛漁業協同組合遊漁規則 も参照してください。

早川ダム諸元

所在地群馬県みどり市大間々町桐原
河川名利根川水系早川
目的A(かんがい用水)
型式E(アースダム)
堤高26.0m
堤頂長241.8m
堤体積294,000㎥
流域面積2.9km2(直接:2.9km2、間接:―km2)
湛水面積10ha
総貯水容量1,200,000㎥
有効貯水容量900,000㎥
ダム事業者群馬県
本体施工者水谷建設
着手年―年
竣工年1940年
ダム湖名早川貯水池(はやかわちょすいち)

その他の設備/所感

早川貯水池及び早川貯水池から上流の早川は通年で釣りが禁じられています。

駐車場×
トイレ○
公園×
PR展示館×
釣り×
展望台△

早川ダム周辺の地図

早川ダム周辺の天気

早川ダムのロケ地情報

早川ダムでのロケ地情報はありません。もし情報をお持ちでしたら、コメント欄などでお知らせください。

早川ダムに近いと思われる宿泊施設

早川ダムへの訪問や周辺観光の拠点として利用しやすいと思われる宿泊施設をピックアップしました。

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認元ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズあり〼→https://shop.dampedia.com

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