取材日:2014/1/4(土)
2014年の初ダム詣に選んだのは京都西部と兵庫西部のダム群でした。八幡谷ダムはその日最初に訪問したダムでした。
右岸道路より堤体下流面を見る
八幡谷ダムは兵庫県丹波篠山市にあるご覧のとおりのアースダムで灌漑専用のダムとなります。灌漑面積は約690ha。幹線水路は約10kmにもなるそうです。
さて、この日は朝9時頃でしたが真冬らしく空模様は曇天。なので写真もちょっと暗めです。
少し場所を変えて右岸道路より堤体下流面を見る
右岸道路はやや草木が多く堤体までの眺望がやや遮られてしまいます。右岸に洪水吐があるのですが、堤体と洪水吐が一緒に見られるポイントが探しきれず断念しました。
導水路トンネルポータル
取水設備からの水がここに出てくるようです。
右岸道路
貯水池の上流端には「兵庫県立ささやまの森公園」という施設があり、散策路や様々な体験ができる設備が整備されているようです。
右岸より天端を見る
天端は自動車の通行が可能で、貯水池も一周することができます。
天端の橋より洪水吐を見る
洪水吐はフィルダムによくあるタイプの側水路方式となっています。
天端の橋より導流部を見る
地山を切り通してその上に造られていることがよく分かる導流部です。
天端より洪水吐を見る
この日は冬場とあってか水位がやや低い状態でした。越流部に小さな流木が乗っているのを見る限りだと、越流することはあるようですね。
天端より貯水池を見る
右手(左岸)に斜樋式の取水設備と祠が見えます。
天端より下流を見る
籾井川の左支川で川原川という名称の河川です。この先で籾井川に合流し、その後は篠山川と合流。さらに加古川へと流れます。(ダム便覧では川原川が籾井川と表記されています)
取水設備
こちらもアースダムでよく見かけるタイプの取水設備の建屋。
斜樋式取水設備
見づらい写真で恐縮ですがフェンスの隙間から取水設備を狙います。
左岸より堤体上流面を見る
貯水池側はコンクリートブロックによる法面保護工。
左岸より天端を見る
堤体中央が盛り上がっているように見えますが余盛でしょうか。
左岸より堤体下流面を見る
真冬なので寂しい感じになってしまっていますが、新緑の季節にはまた青々とした堤体となって見た目の印象が随分変わってくるんでしょうね。
天端より下流への階段を見る
下流への階段が設置されており、特に立ち入りを制限している様子もなかったので降りてみることにしました。
堤体下流面を見る
堤高は27.5mとダムの規模としては小ぶりな方ですが、ここから見るとさすがに大きく見えます。
下流方向を見る
堤体の真下に水槽のようなものがありますが、ドレーンからの水を排水するための堤脚水路からの水を一時的に貯水するためのものでしょうか。
今回は兵庫県立ささやまの森公園には行きませんでしたがセットで訪問しても良いかもしれません。また、丹波篠山市にはアースダムや重力式コンクリートダムやロックフィルダムが点在しますので、これらと合わせて訪問すると良いでしょう。
八幡谷ダム諸元
※所在地はため池データベース、河川名は国土交通省、一部のスペックは現地看板を参照しています。
所在地 | 兵庫県丹波篠山市川原字八幡谷544 |
河川名 | 加古川水系川原川 |
目的 | A(かんがい用水) |
型式 | E(アースダム) |
堤高 | 27.5m |
堤頂長 | 103m |
堤体積 | 111,000㎥ |
流域面積 | 2.46km2 |
湛水面積 | 8.7ha |
総貯水容量 | 742,000㎥ |
有効貯水容量 | 634,000㎥ |
ダム事業者 | 兵庫県 |
本体施工者 | 飛島建設 |
着手年 | 1971年 |
竣工年 | 1974年 |
ダム湖名 | ― |
堤頂幅:7.0m
設計洪水量:54.5㎥/s
ダム天端標高:306.60m
設計洪水位標高:303.60m
常時満水位標高:302.70m
その他の設備/所感
駐車場・トイレ・公園はダム専用のものはありませんので、兵庫県立ささやまの森公園のものを利用する形になります。なお、貯水池はボートや釣りが禁じられています。
駐車場 | ○ |
トイレ | ○ |
公園 | ○ |
PR展示館 | × |
釣り | × |
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