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3048-豊稔池ダム/ほうねんいけだむ

2014/03/03

所在地:香川県観音寺市大野原町五郷
取材日:2010/11/17(水)

CR-Vと豊稔池ダム

CR-Vと豊稔池ダム

家族的には旅行として、アンパンマンミュージアムとアンパンマン列車がメインでしたが、私はコレがメインの一つでした。瀬戸大橋を渡り、香川でさぬきうどんを食しやって参りました豊稔池ダム!今は亡きCR-Vとのツーショットです。

ただ残念なのは、この日の天気は良かったのですが、この季節は午後ちょっと遅めに訪れると、完全に逆光になってしまうということです。まだ一眼レフにして間もなく、わからないなりにもパシャパシャと撮ってはいたのですが、自宅で見たらあまりにも暗く、ほとんど使いものにならないという敗北感に苛まれました。

それに初めての豊稔池に浮かれっぱなしだったのが一番の原因だったのかもしれません。

下流の橋より下流の川を望む

下流の橋より下流の川を望む

そんなことはともかく豊稔池ダム。豊稔池ダムは見ただけでかなり特徴のあるダムだということがご理解いただけるものと思いますが、

1.大正15年着工、昭和5年竣工の石積みで出来た古いダム
2.アーチが連なった「マルチプルアーチダム」という形式
3.洪水吐がサイフォン式になっている

というのが大きな特徴です。

下流より石碑と堤体を望む

下流より石碑と堤体を望む

78m3/sが吐ける洪水吐を持ち、10.9mの堤頂堰が4つ、サイフォン式の洪水吐がアーチとアーチの間の5箇所のアバット部に備わっています。取水設備としては3門あり、Φ600mmのスルースゲートが1門、同じくΦ600mmのスルースバルブが2門あります。他、土砂吐ゲートを持っており、1200mmのスルースゲートが1門あります。

下流より堤体を望む

下流より堤体を望む

とにかくため息が出るほど素晴らしい気品と風格を兼ね備えた堤体です。正直こうしてうだうだと文章を書いているのがバカバカしくなるぐらいです。

なお、豊稔池ダムは昭和5年の竣工ですが、半世紀を経て漏水などの老朽化が見られるようになり、昭和63年よりリニューアル工事が行われ、平成6年に新生豊稔池ダムとして生まれ変わっています。しかし、この特徴ある堤体の外観を損なうことの無いよう、慎重にリニューアルが進められたようです。こうして歴史あるダムを整備して使い続けていくことは、とても大切な事ですね。

減勢工を望む

減勢工を望む

もうこうなったら至るところを愛でてあげます。

減勢工を望む

減勢工を望む

複雑な形をしています。そしてダムのことをあまり知らない人が見たら、これがダムの一部とは思わないでしょう。

堤体表面を望む

堤体表面を望む

良い表面をしています。黒ずんでいることで、より一層風格が増すというものですね。

サイフォン式洪水吐

サイフォン式洪水吐

豊稔池ダムは毎年初夏になると放流します。それを「ゆるぬき」と言うそうです。「ゆるぬき」の語源は、田植えの前に「ゆる(取水栓)」を「抜く」ことから来ているそうです。本来は「豊作祈願の儀式」なのだそうです。それだけ、この水源が大切だということの証なのでしょう。

下流より堤体を望む

下流より堤体を望む

これですこれ。これが見たかったのです!
・・・と思ったら、アバットが正面でしたのね(笑)

ダム2(ダムダム)

ダム2(ダムダム) [書籍]

著者萩原 雅紀

出版社メディアファクトリー

出版日2008/01/16

商品カテゴリー単行本(ソフトカバー)

ページ数112

ISBN4840121265

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減勢工を望む

減勢工を望む

興奮のあまり斜めっています。

下流より堤体を望む

下流より堤体を望む

どんな角度から見ても素敵ですね。

左岸より堤体と公園を望む

左岸より堤体と公園を望む

良い感じに紅葉が色づいています。でも主人公はあくまで豊稔池ダム。紅葉はその引き立て役でしかありません。

左岸より堤体を見上げる

左岸より堤体を見上げる

豊稔池ダムの設計指導は佐野藤次郎が行い、工事は地元民の手によって築堤されたそうです。つまり、こうした名堤は地元の人が造ったからこそ、長く愛され守られ続けるのかもしれません。

佐野 藤次郎(神戸市webサイトより引用し一部改変)

名古屋出身。明治24年東大土木工学科を卒業。約3年間大阪市水道に奉職。
明治29年神戸誌の創設期水道を着工するにあたり吉村長策工事部長を補佐するため、嘱託技師となった。明治30年3月、次席粕谷素直技師の退職に伴いそのあとを継いだ。

明治38年7月、神戸市を退職、韓国水道局技師長に就任。4年を過ごすが、その間も神戸市嘱託として神戸市水道の建設に献身。水道用コンクリートの発明によって博士号を受けた。

大正8年5月、鹿島市長は大神戸市建設のため、都市調査部を設け佐野を部長に据えた。

烏原貯水池大堰堤1465-立ヶ畑ダム/たちがはただむ)の設計に当ってはインドの新工法を視察研究し、現在に見られるような石堰堤を築き上げた。

巨神兵のように見える

巨神兵のように見える

アバットを直下から見上げると、まるで宮崎アニメに出てくる巨神兵を思わせます。

左岸下流より堤体を望む

左岸下流より堤体を望む

いやもう、何度見てもステキです。

旧土砂吐樋門(右)と旧中樋取水口(左)

旧土砂吐樋門(右)と旧中樋取水口(左)

右岸下流側のダムサイトには旧土砂吐樋門(右)と旧中樋取水口(左)が設置されています。これもまたステキですね。

左岸より天端と下流側の堤体を望む

左岸より天端と下流側の堤体を望む

続いて天端レベルへと移動します。さすがに天端内は立ち入りが禁止されていました。そしてダム湖側の造りもかなり変わっているのがわかります。綺麗に丸みを帯びていますね。当時の技術としては難しかったんじゃないでしょうか。勝手な想像ですが。

左岸よりダム湖を望む

左岸よりダム湖を望む

ダム湖の水位はちょっと低めです。

左岸下流側より堤体を望む

左岸下流側より堤体を望む

吐息が漏れるほどにステキな「名堤」でした。ぜひ今度はゆるぬきの時期に再訪してみたいものですね。下流の公園の芝生が緑で埋まり、堤体からは豪快なゆるぬきによる放流・・・。想像するだけで吐息が漏れます。

豊稔池ダム諸元(括弧内は再開発前のデータ)

河川名 柞田川水系田野口川
目的 洪水調節、農地防災、かんがい用水(かんがい用水)
型式 マルティプルアーチダム
堤高 30.4m(32.3m)
堤頂長 128m(158.4m)
堤体積 40,000m3(21,000m3)
流域面積 8km2(9.9km2)
湛水面積 15ha(16ha)
総貯水容量 1,643,000m3(1,590,000m3)
有効貯水容量 1,593,000m3(1,590,000m3)
ダム事業者 香川県(豊稔池土地改良区)
本体施工者 清水建設・フジタ(香川県直営)
着手年 1988年(―)
竣工年 1994年(1930年)

その他の設備/所感

駐車場 観光スポットですので整備されていますが、おみやげ屋さんがあるような場所ではありません。静かに名堤を見守ることができます。
トイレ
公園
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釣り

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