所在地:京都府相楽郡南山城村大字高尾
取材日:2006/03/23
左岸より下流側堤体を望む
高山ダムは重力式とアーチ式を併せ持つ珍しい重力式アーチダムという型式のダムです。そのため堤体はかなり厚みを帯び、その重厚感たるや素晴らしいものがあります。「男らしい」とか「質実剛健」という言葉が似合いそうです。ちなみに岐阜の「高山」ではありません。休村名が「高山村」だったことからこのダム名になったそうです。
左岸より下流を望む
下流のこの先はしばらく進むと木津川に合流します。
ホロージェットバルブからの放流
ホロージェットバルブから勢い良く放流していました。
クレストのローラーゲート
クレストには非常用洪水吐としてローラーゲートを6門備えています。ゲートの色は淡いグリーン。
天端より管理所を見上げる
右岸の高台に管理所があります。この高台までは車で行けるようですが、行きませんでした。今さらながら後悔しています・・・。階段もありますので、脚力に自身のある方は天端から徒歩で行くことも可能です。
ダム湖での作業の一こま
ダム湖では何か作業をしていました。事件の匂いもしますが、たぶん勘違いでしょう。
巡視艇用インクライン
木々で隠れてしまっていますが、右岸にはインクラインが設置されています。上にゴンドラのようなものがありますが、ちょっとかわいらしいデザインになっていました。
クレーン橋脚跡
建設時に使用されたクレーンの橋脚跡です。今でもきちんと残っています。
クレーン橋脚跡のアップ
「水と緑を大切に」とこんなところでもアピールは欠かせません。
左岸よりダム湖側堤体を望む
まだうすら寒い春ですが、ダム湖の水位は結構高かったです。
湖畔の里 つきがせ
さて、今回はダムだけでなく、実は上流にある月ヶ瀬の梅林を見に来たのです。月ヶ瀬梅林は結構有名で、この日はかなりの観光客がいました。で、ここは「湖畔の里 つきがせ」といって道の駅的な役割を果たしている施設です。ここで「梅の花うどん」といってうどんに梅が乗っており、ほんのりとしたすっぱさがかなりの美味でした。
月ヶ瀬湖の噴水
月ヶ瀬梅林は高山ダムからですと、かなり上流に位置しますが、ここもちゃんとしたダム湖になります。噴水も設置されていますが、表層曝気の機能があるかどうかは不明です。
梅の花と八幡橋
梅の花が咲き誇っていましたが、シーズンも終わりに近づいており、散っている箇所もそれなりにありました。撮影にはもってこいのスポットです。ですが、この月ヶ瀬には悲しい物語があります。後で知ったのですが、何だか切なくなります。
【以下、2010/07/27追記】
右岸の高台より堤体を望む
2010/2/24に家族で月ヶ瀬の梅を見に行った帰りに高山ダムに立ち寄りました。そういえば、あの高台に上っていなかったと。やはりダムの堤体を上から眺めるのは気持ちが良いですね。
右岸の高台よりダム湖を望む
穏かな湖面です。下流の月ヶ瀬梅林では今年も梅の花が見ごろを迎えつつあり、観光客がいっぱいいました。ただ高山ダムはそれと打って変わって静かなものです。
木津川ダム総合管理所(高山ダム管理所)
立派な管理所です。ダムカードもしっかりゲットしました。インターホンを鳴らせばもらえます。
ん??
余談ですが、月ヶ瀬梅林で気になる看板を見つけました。遊魚料を示す看板ですが・・・。
ダム(雑魚)・・・
「ダム(雑魚)」と書かれるとなんとなく妙な気分にさせてくれちゃいます。まぁ、ダム湖で雑魚を釣る場合の金額という意味なんですが・・・。
ダム諸元
河川名 | 淀川水系名張川 |
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目的 | 洪水調節、農地防災、不特定用水、河川維持用水、上水道用水、発電 |
型式 | 重力式アーチダム |
堤高 | 67m |
堤頂長 | 208.7m |
堤体積 | 214,000m3 |
流域面積 | 615km2 |
湛水面積 | 260ha |
総貯水容量 | 56,800,000m3 |
有効貯水容量 | 49,200,000m3 |
ダム事業者 | 近畿地建→水公団一工 |
本体施工者 | 大成建設・奥村組 |
着手年 | 1958年 |
竣工年 | 1968年 |
ダム湖名 | 月ヶ瀬湖(つきがせこ) |
その他の設備/所感
駐車場 | ○ | 下流からもアプローチが可能らしいです。 月ヶ瀬梅林は良かったのですが、消化不良を起こしてしまいました・・・。 ま、そんなに遠くはないので、また梅の時期にでも行こうかと思います。 |
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トイレ | ○ | |
公園 | ○ | |
PR展示館 | × | |
釣り | ○ |
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