2023年6月4日の馬ヶ城浄水場一般開放
受付で記帳して「馬ヶ城の水」をいただきます。この年はダム愛好家だけでなく中日新聞に記事が載ったからか一般のお客さんも多かったように思います。
この年は一般開放が中止になるんじゃないかと危惧感を持つぐらいの大雨が前日まで降り続けたため、前年よりもさらに越流量が多かったです。ぼくが見てきた中でも一番多かったんじゃないでしょうか。水もかなり濁ってしまっているのではないかとも思いましたが、白さを保っていたため安心しました。
ですが、写真では分かりませんが、よーく見るとうっすらとベージュ色に濁っているのが見えました。
堤体の写真は何年も撮りためているので、ここ最近はちょっと違うアングルで撮影することを心がけています。
うろこ状に導流部を滑り落ちる水は、下部に到達しカーブの場所で最大限の美しさを発揮します。
かなりの白さを保っていますが、あとで貯水池を見て驚くことになります。
それはこれです。貯水池が今まで見たことがないぐらいに濁っています。それだけ大雨が降ったのです。ではなぜ越流している水はあんなにも白いのでしょう。
その答えはこれです。取水設備からきれいな水が噴出しているのです。近くにいた職員さんにお話を伺ったところ、2箇所ある取水場(西谷取水場・本谷取水場)のうち1箇所はまだ水がきれいだったため、本来なら取水場からの水は着水井を経由してろ過池へと流れるところ、堤体のすぐ下流にある切替弁を使い、急遽逆流させ貯水池に取水設備から水を噴出させることで越流する水をきれいにさせているとのことでした。
見学に訪れる人たちの目を楽しませようと急遽考えた方法だそうで、それを聞いてちょっと目頭が熱くなりました。ちなみにもう1箇所の取水場は土砂で埋まってしまったらしく、イベント後は除去作業に向かわれるとのことでした。ほんと職員さんには感謝しかありません。(利水者じゃないのでなんだか申し訳ありませんが…)
ちなみに越流量も一般開放日まできれいな流紋を描けるように日々調整が行われて本番を迎えるのだそうです。
ただ単にこの越流は美しいのではなく、陰の努力があってこその美しさなのです。
個人的にダムは1度行ったら同じダムにはしばらく行かなくなりますが、馬ヶ城ダムだけは特別です。前年に出会った小学生にこの年も再会し、来年また会う約束をしました。またこうして職員さんが努力して管理されていることを知ると、毎年行かなくては!と思うようになりました。
これからも可能な限り毎年馬ヶ城ダムを追い続けたいと思います。
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