栃木県のダム

0579-今市ダム/いまいちだむ

3.5
栃木県のダム
この記事は4分で読めます。

所在地:栃木県日光市佐下部字東又
取材日:2010/10/02

湯西川ダム建設工事現場見学会(2010/10/02)に参加するため、結局徹夜で栃木まで来てしまいました。以前、八汐ダムと蛇尾川ダムの見学会に参加したときは、見学日の前後を仕事で挟まれていたため、やむなく新幹線で行ったのですが、何万円もかけてたった2基しか見れないのは勿体無さすぎるとの反省点から、今回は自家用車での移動です。

右岸より石碑と天端を望む

右岸より石碑と天端を望む

今市ダムは東京電力が所有するダムで、上池としての栗山ダム(0578-栗山ダム/くりやまだむ)との間で純揚水式発電が行われる下池としてのダムとなります。今市ダムと栗山ダムの中間地点の地下100mに地下発電所(今市発電所)が設けられ、その発電所掘削の際に出た骨材を用いて今市ダムが造られたのだそうです。

右岸より天端を望む

右岸より天端を望む

時間は早朝6時ですが、秋めいてきておりやや暗い感じです。まだ街灯に明かりが灯っていますね。天端は自家用車の通行が可能です。向こうに見えるトンネルを抜ければ、ダム湖の上流側に出ますが、時間の都合によりカットしました。なお、その先は行き止まりのようです。

クレストゲートを望む

クレストゲートを望む

クレストにはローラーゲートが2門設置されています。
その他、今市ダムには表面取水設備も備わっており、以下のようなスペックになっています。

名称:表面取水ゲート / 中層取水ゲート
形式:3段式ローラゲート / ローラゲート
純径間x扉高:1.50m x 21.50m / 1.50m x 1.00m
門数:1門 / 1門
開閉速度:0.3m/min / 0.3m/min
扉体重量:11.0t / 0.9t
製作年月:昭和61年9月
製作:石川島播磨重工業株式会社

栗山ダムからの放流口を望む

栗山ダムからの放流口を望む

栗山ダムからの放流口です。

クレストゲート扉体を望む

クレストゲート扉体を望む

型式:ローラゲート
純径間x扉高:6.25m X 8.354m
門数:2門
開閉速度:0.3m/min
扉体重量:49.8t/門
製作年月:昭和61年9月
製作:石川島播磨重工業株式会社

天端より下流を望む

天端より下流を望む

下流は右に折れるようになっています。左岸に道路が整備されていますね。後で行ってみましょう。

左岸よりダム湖側堤体を望む

左岸よりダム湖側堤体を望む

寝ぼけていたためか、まったく気にしていたなかったのですが、写真を見てお分かりになる通り、この時水位がほぼ満水状態なのです。発電所内で工事があるらしく、上池の栗山ダムを空っぽにする必要があったのだそうです。ちなみにこの情報はtwitterで教えていただいたもので、まったく気にしていなかった自分が情けなくて情けなくて・・・。

左岸より下流側堤体を望む

左岸より下流側堤体を望む

こうして見るとスラッとした印象を受けます。また、発電専用のダムとは思えない風格も備わっています。

左岸よりフーチングを望む

左岸よりフーチングを望む

降りれそうで降りれないフーチング。残念ながら開放はしていません。むしろ開放していなくて安心!?

左岸より天端を望む

左岸より天端を望む

ちょっとずつ明るくなってきました。街灯の明かりがいつの間にか消えています。ただ、後ろにトンネルがあるのですが、トンネル内の漏水と思われる水の音や、妙な鳴き声がしたりと、だいぶ明るくなってきたとはいえ、ちょっと怖かったですw

天端よりダム湖を望む

天端よりダム湖を望む

そのトンネルを抜けると、向こうに見える橋に出ます。その橋からダム湖と堤体が見えるそうです。車なんだからかっ飛ばして行けばよかったかな。

右岸よりダム湖側堤体を望む

右岸よりダム湖側堤体を望む

静かです。誰もいませんし、誰も来ません。ただ水の音が響くのみです。この雰囲気、悪くないですよ。では!下流に行きましょう!

下流側道路の立入禁止箇所

下流側道路の立入禁止箇所

・・・と思ったら柵がしてあって行き止まり。途中、大きな水たまりを越えてきたにもかかわらずこの有様。残念でなりません。
ちなみに天端までの道はカーブが少し連続してあるのですが、ドリフト族の格好の練習場になっているようです。路面にはおびただしい数のスリップ痕、さらに法面には衝突防止用のタイヤが大量に積み重なっているのを見て、練習のさなかに来なくて良かったとホッとしました。(見てみたい気もしますが違法ですのでご注意を。)

ダム諸元

河川名利根川水系砥川
目的発電
型式重力式コンクリートダム
堤高75.5m
堤頂長177m
堤体積192,000m3
流域面積14.8km2
湛水面積38ha
総貯水容量9,100,000m3
有効貯水容量6,200,000m3
ダム事業者東京電力(株)
本体施工者間組・青木建設
着手年1978年
竣工年1991年
ダム湖名今市調整池(いまいちちょうせいち)

その他の設備/所感

PR展示館は今市ダムからやや離れた鬼怒川に「TEPCO鬼怒川ランド」があります。また、発電所などもっと詳しく見学するには、TEPCO鬼怒川ランドで無料見学を申し込むことができます。ただし団体に限定されるようです。
開館時間:9:00~16:30
休館日:毎週水曜日(祝日の場合は翌日)

閉館しました

駐車場
トイレ×
公園×
PR展示館 ×
釣り×

今市ダムに近いと思われる宿泊施設

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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