取材日:2013/05/18(土)
大代川農地防災ダムは近隣の原野谷川ダムと同様に洪水調節・農地防災が目的のダムで、普段は水を貯めない穴あきダムです。所要で原野谷川ダムに行き、そのついでに訪れました。(まさか歌と踊りの練習のために原野谷川ダムに行ったとは言えない。書いたけど)
大代川は大井川鐵道の拠点である金谷の中心部を流れ大井川に注ぎますが、その金谷周辺の農地や住民を守るためのダムが大代川農地防災ダムです。
ちなみにダム名が「おおしろがわ」となっていますが、現地では河川名を「おおじろがわ」と呼ぶようです。当サイトではダム便覧に合わせ「おおしろがわ」としています。
堤体上流面を望む
どういうわけか道を間違えて「ならここの里」近くの林道から入って上流から攻略してしまったため上流から撮影開始です。下流側からのアプローチですと林道の入口がゲートで閉まっているようですので、そこから徒歩になるようです。
堤体が南東を向いているため上流面は完全に逆光になってしまいます。クレストには3門の自由越流式の洪水吐、下部に常用洪水吐が装備されています。
ダム湖より堤体上流面を望む
ダム湖と言っても普段は水を貯めていないため河原を歩くようなイメージです。(洪水時には絶対に近づかないようにしてください)天端レベルの左岸に白い建物が見えますが管理所(無人)です。
下流を望む
普段は穏やかな小規模河川のようですが、洪水時はどんな感じになるのでしょうか。
常用洪水吐を見上げる
堤体最下部に常用洪水吐があり、流木や土砂で埋まらないようにスクリーンが付属しています。さらに上部には鉄骨が組まれていますが、クレストに除塵機があり、それを昇降させるようにできているようです。
常用洪水吐を望む
ぐいぐい流れていきます。(安全に配慮して撮影しています)
常用洪水吐より左岸を望む
シルバーのパネルはちょっと謎ですね。ケーブル類のカバーでしょうか。その手前、堤体中腹に赤色の穴がありますが放流管らしく下流側にバルブがあります。
常用洪水吐より右岸を望む
右岸側はややカーブを描いているのが印象的な堤体です。
左岸より堤体下流面を望む
天端レベルまで移動しました。かつては天端に入ることはできたようですが、現在は立入禁止になっています。天端には除塵機、堤体の中腹左導流壁にはバルブが格納された構造物が見えます。バケットカーブやゲートピアの丸みを帯びた部分がなんとも美しいですね。緑色の手すりも新緑にとてもマッチしています。
金谷の農地や住民を守る大代川農地防災ダムでした。
大代川農地防災ダム諸元
所在地 | 静岡県島田市大代 |
河川名 | 大井川水系大代川 |
目的 | F(洪水調節、農地防災) A(かんがい用水) |
型式 | G(重力式コンクリートダム) |
堤高 | 43m |
堤頂長 | 122m |
堤体積 | 54,000m3 |
流域面積 | 5.5km2 |
湛水面積 | 5ha |
総貯水容量 | 620,000m3 |
有効貯水容量 | 615,000m3 |
ダム事業者 | 静岡県 |
本体施工者 | 熊谷組 |
着手年 | 1961年 |
竣工年 | 1968年 |
ダム湖名 | ― |
その他の設備/所感
駐車場 | × |
トイレ | × |
公園 | × |
PR展示館 | × |
釣り | × |
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