富山県のダム

3590-猿越ダム/さるこしだむ

4.0
3590-猿越ダム/さるこしだむ 富山県のダム
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取材日:2013/08/04(日)

中山ダムから約12.2kmの距離を南下すること約20分。やって来たのは猿越ダムというこちらも富山県企業局所有の発電専用ダムです。それにしても国道471/472号の区間は狭隘な道路でいわゆる「酷道」に類する道路だと思いますが、個人的には好きな道路であっても家族を連れて走る道ではないですね💦

右岸より堤体下流面を見る

ゲートレスの無骨な印象を受けるダムです。

右岸より堤体下流面を見る
右岸より堤体下流面を見る

右岸より天端を見る

天端は自動車の通行は可能ですが、この先は工事用道路と金剛堂山への登山道に続くだけなのと、立入禁止と書かれていたので天端から奥には行かないようにしました。左岸側にトンネルの扉のようなものがありますがリムトンネルでしょうか。

右岸より天端を見る
右岸より天端を見る

ちなみに猿越ダムから金剛堂山への登山ルートはかなり厳しいらしく、あまり使う人はいないようです。

天端より貯水池を見る

奥で川は左右から流れ込んでおり、写真右が西ノ瀬戸谷、左が大長谷川でこちらは国道沿いに流れています。そして合流してから井田川と名称を変えるようです。それにしてもすごい堆砂量ですが、西ノ瀬戸谷には多くの砂防ダムが建設されているようです。

天端より貯水池を見る
天端より貯水池を見る

天端より下流を見る

思った以上に深い減勢工です。導流部はザラザラとしたコンクリートの表面で荒々しく、減勢工を越えた先の下流もかなり荒々しい雰囲気です。

天端より下流を見る
天端より下流を見る

天端より排砂ゲート側の導流部を見る

右岸側はスライドゲート式の排砂ゲートと河川維持放流用のバルブが付属しており、この日は水が少し流れていました。現地看板によれば4/1~11/30はΦ250mmのバルブにて0.100㎥/s、12/1~3/31はΦ150mmのバルブにて0.045㎥/sの河川維持流量と決められているようです。

天端より排砂ゲート側の導流部を見る
天端より排砂ゲート側の導流部を見る

県営大長谷第四発電所

猿越ダムのすぐ下流には大長谷第四発電所があります。神通川水系最上流に位置する水路式の発電所で、富山県企業局では唯一の横軸ペルトン水車を採用しているんだとか。取水自体は猿越ダムではなく、直線距離にして約1.6km上流の取水堰にて行われ、最大2,600kWの電気を生み出します。

県営大長谷第四発電所
県営大長谷第四発電所

沈砂池

大長谷第四発電所のすぐ南側には沈砂池があります。第四発電所で発電に利用された水(写真右)と猿越ダムで取水された水がここで合流し、直線距離にして約4.3km下流にある大長谷第三発電所に送水され、最大8,000kWの電気を生み出します。有効落差は244.5mあり富山県企業局の水力発電所の中では最大だそうです。

沈砂池
沈砂池

猿越ダムからさらに3kmぐらい南下すると岐阜県境となりますが、冬期は通行止で開通時期になっても災害などで通行止になることが多いようです。しかもかなりの酷道なため岐阜県側からのアプローチはなかなか難しいかもしれませんが、道路情報や安全に配慮した上で見学すると良いでしょう。

猿越ダム諸元

所在地富山県富山市八尾町切詰字西瀬戸
河川名神通川水系井田川
目的P(発電)
型式G(重力式コンクリートダム)
堤高29.6m
堤頂長68m
堤体積14,000㎥
流域面積18.1km2
湛水面積― ha
総貯水容量― ㎥
有効貯水容量― ㎥
ダム事業者富山県
本体施工者
着手年― 年
竣工年1981年
ダム湖名

その他の設備/所感

駐車場はありませんが路肩スペースに駐車する形になります。

駐車場×
トイレ×
公園×
PR展示館×
釣り

猿越ダム周辺の地図

猿越ダム周辺の天気

猿越ダムに近いと思われる宿泊施設

実際に宿泊した施設は下記になります。

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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