京都府のダム

1386-由良川ダム/ゆらがわだむ

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1386-由良川ダム/ゆらがわだむ 京都府のダム
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取材日:2012/12/31(土)

畑川ダム1日目を終え、綾部で一泊し、2日目の1基目に立ち寄ったのがこの由良川ダムです。

右岸上流より堤体を望む

まるで堤体が見えません。というのも実は全面越流型の堤体なのですが、この日は由良川の水量が多く、完全に水没してしまっているのでした。ちなみに由良川に架かる橋が見えますが、これは弁天橋という吊橋です。

右岸上流より堤体を望む
右岸上流より堤体を望む

ちょっと下流へ移動

少しだけ下流方向に移動しますが、今度は除塵機?によって堤体のある辺りが隠れてほとんど見えません。ちなみに由良川ダムは関西電力所有の発電専用のダムで取水量は最大で38m3/sです。

ちょっと下流へ移動
ちょっと下流へ移動

さらに下流へ移動

それでも堤体がはっきりと見えません…

さらに下流へ移動
さらに下流へ移動

弁天橋への道の途中にある祠

弁天橋へは上の写真の位置から坂道を下って移動します。右岸には祠が祀られており、なんとか隙間を狙って撮影。しかし草木が邪魔をします。

弁天橋への道の途中にある祠
弁天橋への道の途中にある祠

弁財天宮

ここには弁財天が祀られていました。

弁財天宮
弁財天宮

和知川の流れが郡境に接する所井坪滝と言って峡谷をなす。その河中一大巨岩島をなし千古の青松を頂き絶景を作る。寛文元年(1661)山家第二代藩主谷大学頭衛政公此の地に遊びこの岩島上に和知川七神社の一つとして弁財天を勧進し尊崇を集めた。大正十一年由良川発電所建設工事により滝頭一変し大堰堤となり是亦一大偉観を呈す。昭和二十八年の風水害の損傷著しくダム防護の爲岩島除去の工事により弁天橋のたもとに奉祀する。
戸奈瀬町自治会

弁財天宮看板

昭和28年の風水害とは台風13号による水害ですね。福知山市・綾部市・大江町で死者36名、床上浸水5,307戸、床下浸水2,458戸の被害があった台風です。ダム一つとっても歴史を想起させてくれる看板です。

右岸より弁天橋を望む

その弁天橋ですが、残念ながら老朽化により渡れなくなっていました。橋からぜひ由良川ダムを見てみたかったですね。左岸に渡ると山陰本線の立木駅がありますので、右岸の住民はきっとこの橋を渡って駅まで行っていたことでしょう。

改修もされず放置されているとなると、利用客がほとんどいなくなってしまったのかもしれませんが…でもいつかは改修して渡れるようにしていただきたいですね。

右岸より弁天橋を望む
右岸より弁天橋を望む

弁財天の脇から堤体を望む

堤体を何とか撮影できるポイントを探しますが、これが限界でした…。それにしてもすごい越流です。

弁財天の脇から堤体を望む
弁財天の脇から堤体を望む

新由良川発電所

大正13年(1924年)に運用を開始した旧由良川発電所がもっと下流にあったのですが、平成3年(1991年)に再開発によって新由良川発電所として生まれ変わっています。

新由良川発電所
新由良川発電所

越流は越流で迫力があってよいのですが、堤体が見えないというデメリットもあるため、ぜひ越流していないタイミングで再訪したいと思った由良川ダムでした。(あといつかは弁天橋が復旧されることを願っています)

由良川ダム動画

越流の模様は動画にしておりますので、よろしければ合わせてご覧ください。

由良川ダム諸元

所在地京都府綾部市下替地町林中
河川名由良川水系由良川
目的P(発電)
型式G(重力式コンクリートダム)
堤高15.2m
堤頂長89.7m
堤体積9,000m3
流域面積595km2
湛水面積19ha
総貯水容量958,000m3
有効貯水容量302,000m3
ダム事業者関西電力(株)
本体施工者川北電気
着手年1922年
竣工年1924年
ダム湖名

その他の設備/所感

駐車場×
トイレ×
公園×
PR展示館×
釣り×

由良川ダム周辺の地図

由良川ダムに近いと思われる宿泊施設

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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