和歌山県のダム

1648-広川ダム(ひろがわだむ)/ 和歌山県

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1648-広川ダム(ひろがわだむ)/ 和歌山県和歌山県のダム
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取材日:2015/1/28(水)

この日は試験湛水中の切目川ダムがサーチャージ水位を迎え、試験放流をするとの情報を聞きつけ和歌山県までやってきました。いま思えば人生で初めての和歌山県だったような気がします。冬の朝7時前でしたので全体的にちょっと暗めでどんよりとした写真になりますが、しばらくお付き合いください。

広川ダムは昭和28年(1953)の紀州大水害を契機に建設され洪水調節を主目的としたダムとなります。広川ダムのある広川町といえば「稲むらの火」の物語が有名ですが、そうした逸話からも防災意識の高い町だと言えるのかもしれません。

まずは右岸から

まずは右岸から見ていきます。右岸に設置された案内図には下流や上流に桜のイラストが描かれていたり、「さくら橋」や「桜広場」といった名称のとおり、広川ダムの周辺は桜の名所となっているようです。

広川ダム周辺案内図
広川ダム周辺案内図

右岸に設置されている石碑は当時の和歌山県知事である大橋正雄の書。大橋はこの翌年、在職中に急死しています。

右岸の石碑
右岸の石碑

管理所からは貯水池に向かって階段があり、その先に係船設備があります。堤体中央付近には半円形の取水設備があり、クレストゲートを挟んで左岸寄りにも取水設備があります。半円形の方が不特定利水用で、奥が常用洪水吐の呑み口だったかと思います。

右岸より堤体上流面を見る
右岸より堤体上流面を見る

ダム管理所にしては珍しく柱や手すりに赤色が使われちょっと珍しいデザインをしています。(管理所といっても有田振興局建設部広川出張所を兼ねています)

管理所
管理所

右側はおそらく旧管理所だと思いますが、2階が渡り廊下でつながれ、その下を潜るようにして天端に行けるようになっています。またこの時はクレストゲートの改修工事のタイミングだったようです。

右岸より天端を見る
右岸より天端を見る

旧管理所の壁面に掲げられたスペック銘板。手書きでとても味があります。

スペック銘板
スペック銘板

天端へ

もともと広川ダムは天端は徒歩でなら通行が可能だったはずですが、クレストゲートの改修工事のためかこの時は単管バリケードによって進入できないようになっていました。通行止看板には「車両」の文字がありますが、この置き方は明らかに人の進入も拒んでいると判断して素直に諦めます。

右岸より天端を見る
右岸より天端を見る

単管バリケードから指を咥えて天端を見ます。これは再訪しないといけませんね。

単管バリケードより天端を見る
単管バリケードより天端を見る

天端といってもほぼ右岸から貯水池を見ています。堤体中央付近には半円形の取水設備が見えています。しかしここからだと全容が分かりません。。。

右岸より貯水池を見る
右岸より貯水池を見る

右岸の下流には地山があり、堤体に挟まれるようにしてフーチングが施工されています。

右岸より堤体下流面を見る
右岸より堤体下流面を見る

堤体下流側

下流側に移動しました。左岸のこの先はフェンスに阻まれ入ることが出来ないようになっていました。

下流の橋(左岸側)より堤体下流面を見る
下流の橋(左岸側)より堤体下流面を見る

不特定利水用のホロージェットバルブ(Φ500)から放流しているため、減勢工が満水状態になり副ダムからきれいに越流しているのが見えます。真冬なので寒々しい雰囲気がありますが、桜の時期にはきっと素晴らしい光景が広がっていることでしょう。

下流の橋より副ダムを見る
下流の橋より副ダムを見る

橋を渡って右岸側にやってきました。右岸には小さな祠があり「水山明神」と書かれた石碑が立っていました。名前からすると水神様でしょうか。

右岸の水山明神
右岸の水山明神

フェンスがあってこれ以上奥には進めませんが、右岸側下流直下には不特定利水用の設備があります。広川ダムの不特定用水は主に渇水時に利用されますが、河川維持のためこの辺りから減勢工に放流しているようです。

不特定利水用設備
不特定利水用設備

左岸には波動砲…じゃなくって常用洪水吐としてのホロージェットバルブが鎮座しています。

右岸より左岸のホロージェットバルブを見る
右岸より左岸のホロージェットバルブを見る

ちなみにあのバルブは伝説のDVD「ザ・ダム 放流」に登場するバルブです。詳細は割愛しますがあの映像そのものがもはや伝説ですね。

下流から少し引き目で堤体を仰ぎ見ます。左岸のクレストゲートが補修のため養生がされているのが見えます。桜の木がたくさん植えられており、普段なら堤体が見えない!と思うところですが、これはこれできっと春には美しい光景を見せてくれることでしょう。

右岸下流より堤体下流面を見る
右岸下流より堤体下流面を見る

広川町・湯浅町を守るためにひっそりと洪水調節の役割を担い、桜の時期に再訪してみたいそんな広川ダムでした。

広川ダム諸元

所在地和歌山県有田郡広川町下津木
河川名広川水系広川
目的F(洪水調節、農地防災)
N(不特定用水、河川維持用水)
型式G(重力式コンクリートダム)
堤高53.5m
堤頂長166m
堤体積110,000㎥
流域面積12.6km2
湛水面積20ha
総貯水容量3,500,000㎥
有効貯水容量3,250,000㎥
ダム事業者和歌山県
本体施工者三井建設株式会社
着手年1971年
竣工年1975年
ダム湖名

その他の設備/所感

管理所の近くに数台止められるスペースがあります。下流側は道がかなり狭かったという記憶がありますが、心配な場合は滝原温泉ほたるの湯の駐車場に止めて徒歩で移動した方が良いかもしれません。見学後は入浴して疲れた身体を癒やしましょう。

駐車場
トイレ
公園×
PR展示館×
釣り○?
展望台×

広川ダム周辺の地図

広川ダム周辺の天気

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この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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