群馬県のダム

0623-奈良俣ダム/ならまただむ

5.0
0623-奈良俣ダム/ならまただむ 群馬県のダム
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所在地:群馬県利根郡みなかみ町藤原字洗の沢
取材日:2005/06/17

下流より堤体を望む

下流より堤体を望む

山道を進むと突然目の前にロックフィルダムが出現します。それがこの奈良俣ダムです。

下流より堤体を望む

下流より堤体を望む

さらに近づきます。その巨大な堤体が視界を覆うともう驚天動地の世界です。こんな山奥にこんな人工物があるなんて!?ちなみに堤体積は徳山ダムが完成するまでは国内第1位でした。現在2位ですが、もうそんな事はどうでも良くなってくるほど巨大です。堤体直下に行けない徳山ダムと比較すると、そうでない奈良俣ダムはよりフレンドリーなダム、と言えるかもしれません。

仮排水トンネル?

仮排水トンネル?

さてそんな堤体から右に視線を逸らすと、トンネルが二つ見えます。堤体工事の際の仮排水トンネルに見えますね。ただ右側には柵があり、仮排水トンネルに見えなくもないですが、左側は柵がありませんので、放流設備のように見受けられます。

排水トンネル?

排水トンネル?

その左側のトンネルに近づきました。水が流れた跡があります。点検用の通路も側壁に付属する形であり、何かの放流用のトンネルであることは間違い無さそうです。

下流直下より堤体を望む

下流直下より堤体を望む

さらに堤体に近づきます。だんだん天気が怪しくなってきて、小雨も降り始めています。雨男の運命か山だからなのか、天気が良いと写真写りも良いでしょうに残念なことです。

下流直下より導流部を望む

下流直下より導流部を望む

長く、高く、大きな導流部です。水が流れているように見えますが、残念ながら放流するわけではありません。放流シーンの写真や映像は見たことがありますが、これはぜひ生で見てみたいですね。

ダム銘碑とゲートを望む

ダム銘碑とゲートを望む

さて、天端に移動しました。下流からはグルッと回り込む感じで移動します。それだけこのダムは巨大なのです。で、ゲートもかなりの高さがあります。大雪の降る地域でもありますので、ゲートの機械部分はドームで覆われています。

天端より導流部を望む

天端より導流部を望む

先ほどは下から見ていましたが、ここから見るのもまた格別です。どうせなら水が流れているところを見てみたいです。巨大なすべり台、自分が滑ったら痛いだろうなと考え・・・。

ローラーゲート

ローラーゲート

洪水吐と呼ばれるゲートは奈良俣ダムはロックフィルダムらしくこのゲート1門のみです。7.0m×10.8mのローラーゲート1門で、ローラーゲートの中に1.5m×1.0mのスライドゲートを内蔵しています。重さはローラーゲートが58.6t、スライドゲートは1.6t、合計で60.2tもあります。

ゲートピラーを見上げる

ゲートピラーを見上げる

かなりの高さがあります。

左岸より天端を望む

左岸より天端を望む

古いロックフィルだと天端も礫が敷き詰まれ、やや歩きにくい印象ですが、観光地化されているのでアスファルト舗装やブロックで歩きやすくなっています。

リップラップ

リップラップ

整然と並べられたリップラップ。いったいいくつ石があるのでしょうか・・・。

天端よりゲートを望む

天端よりゲートを望む

ふと振り返ってゲートを見てみます。やはりゲートも巨大です。

奈良俣ダム展示館「ヒルトップNARAMATA」

奈良俣ダム展示館「ヒルトップNARAMATA」

奈良俣ダムの資料館、「ヒルトップNARAMATA」です。UFOのような円盤型が印象的な建物です。奥は確かお土産屋さんだったと思います。堤体やお土産を先にしてしまったため、ヒルトップNARAMATAは閉館時間になってしまい見学することができませんでした。

ただ、中にスタッフのおじさまがいらして、集水域についてなど軽くご教示いただきました。とてもお優しい雰囲気の方で、すごく好印象でした。ここはまたリベンジしたいですね。

洪水吐を望む

洪水吐を望む

ちょっと後先順序が逆ですが、洪水吐を見ると置き土産が・・・。放流時にはこれが水と一緒に流れて、”カンカンカン”と音を鳴らして落ちてくるんですよね。きっと。映像でしか見たことがないのが残念ですが・・・。

天端よりダム湖を望む

天端よりダム湖を望む

ダム湖はすっかり霧に包まれてしまいました。雨足も強くなってきています。晴れた日にはきっと爽快な景色を見せてくれることでしょう。

天端より管理所・インクラインを望む

天端より管理所・インクラインを望む

管理所は堤体からやや離れたところにあります。

天端より下流を望む

天端より下流を望む

再び今度はリップラップ越しに下流を見ます。あう、天気が良ければなぁ・・・。

左岸より下流側堤体を望む

左岸より下流側堤体を望む

堤体もゲートもとにかく巨大です。これ以上はもう生でご覧いただくほかありませn。

下流を望む

下流を望む

またまた下流を見ます。何度見たって霧雨が晴れるわけではありませんが・・・。最初に下流から見た場所が見えます。あんなに遠く感じるので巨大さをさらに実感。

洪水吐を望む

洪水吐を望む

なかなかカッコいい洪水吐です。シンプルで合理的。先ほどは扉体としてスライドゲート内蔵式ローラーゲートを取り上げましたが、そのゲートの左右は自由越流式になっています。置き土産のあったアレです。

左岸よりダム湖側堤体を望む

左岸よりダム湖側堤体を望む

こちら側のリップラップもなかなかキレイです。雨が強くなってきましたので、これ以上の見学は断念。奈良俣ダムはまた行ってみたいダムの一つですね。

ダム諸元

河川名利根川水系楢俣川
目的洪水調節、農地防災、不特定用水、河川維持用水、
かんがい用水、上水道用水、工業用水、発電
型式ロックフィル
堤高158m
堤頂長520m
堤体積13,100,000m3
流域面積95.1km2
湛水面積200ha
総貯水容量90,000,000m3
有効貯水容量85,000,000m3
ダム事業者水資源開発公団一工
本体施工者鹿島・熊谷・日本国土
着手年1973年
竣工年1990年
ダム湖名ならまた湖

その他の設備/所感

絶対に行くべきダムです。そして放流シーンもぜひ生で見てみたいです。

駐車場
トイレ
公園
PR展示館
釣り

奈良俣ダムに近いと思われる宿泊施設

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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