所在地:香川県観音寺市大野原町有木
取材日:2010/11/17(水)
左岸より天端を望む
五郷ダムは柞田川水系前田川に建設された洪水調節とかんがいを目的とした香川県営の重力式コンクリートダムです。豊稔池ダム(3048-豊稔池ダム/ほうねんいけだむ)の至近にあり、実際に私も豊稔池ダムの直後に訪問しました。
左岸より下流側の堤体を望む
残念ながら下流からは撮りそこねてしまいました。ただ直下には鶏小屋があり、あまりビューポイントはありません。
豊稔池ダムの印象が強烈すぎて、特徴すらあまり受け入れられず・・・。案内看板にもスペックとこのダムの近くの観光スポットぐらいしか書いてありません(汗)
この五郷ダムについては触れずに、豊稔池ダムについて触れ、「有盛橋がダムにかかる」という微妙な表現(笑)
ダムの西方には、日本最古の石積式アーチで有名な「豊稔池」があり、北東側には、日本最大規模の「雲辺寺ロープウェイ」、又、下流には萩の名所の「萩原寺」がある。ダムの上流には、源平の故事に名を取った「有盛橋」がダムにかかり、さらに上流には、曼陀トンネルがあり、四国霊場第66番札所「雲辺寺」に通ずる観光ルートになっている。
左岸より減勢工および下流を望む
下流側は右側に折れていますが、その折れている箇所に副ダムが見えます。今回の四国旅行で思ったのは四国の人はみんな優しい印象でした。観光客に優しいと言うか。なので、あの鶏小屋を管理している人に、もしかしたら立入の許可をもらえたかもしれません。
天端よりダム湖を望む
ダム湖の水量はちょい少なめ。穏やかな湖面です。
非常用洪水吐のゲートピア
1964年竣工の割にキレイなゲートピアです。どうやら近年、改修したようです。設計は株式会社クレアリア(当時のアイ・エヌ・エー)です。
非常用洪水吐のローラーゲート
形式:鋼製2段式ローラーゲート
門数:1門
純径間:8.00m
扉体高:10.30m
開閉方式:1M2Dワイヤーロープ巻取式
開閉速度:主電動機使用時 0.320m/min
予備電動機使用時 0.105m/min
扉体重量:43.5t
製作年月:平成16年3月(西暦2004年)
製作:石川島播磨重工業株式会社
選択取水設備の建屋
選択取水設備も新しいです。こちらは平成19年に丸島アクアシステムによって設置された模様です。
右岸ダムサイトにある石碑
右岸には石碑が設置されています。たいていこういう石碑はダム湖や堤体が見える位置に設置されていますが、五郷ダムの石碑はひっそりと設置されていました。
五郷ダム管理所
五郷ダムには管理所があり、常駐しているようです。
右岸より天端を望む
天端へは自動車の通行が可能ですが、幅が狭いため交互通行は不可能です。また、ゲート付近がクランクになっています。
右岸より下流側の堤体を望む
なかなか右岸や左岸から下流側の堤体を拝める場所がなくこれが精一杯です。
堤体表面
五郷ダムのコンクリート表面です。苔が生えていて良い感じです(笑)
天端より導流部・減勢工を望む
下流の左岸に三角形の構造物が見えますが、規模は全く違いますが長島ダム(1178-長島ダム/ながしまだむ)にも似たような構造物がありますので、おそらく導流壁の保護や減勢を目的とした構造物なのだと思います。
こちらはその長島ダムにある構造物の写真です。ただ長島ダムのそれは副ダムと一体化しています。
天端より下流を望む
下流の小屋は鶏小屋です。風向きによってはすごい匂いが漂ってくるそうです(笑)
五郷ダム諸元
河川名 | 柞田川水系前田川 |
---|---|
目的 | 洪水調節、農地防災、不特定用水、河川維持用水 |
型式 | 重力式コンクリートダム |
堤高 | 50.5m |
堤頂長 | 132m |
堤体積 | 81,000m3 |
流域面積 | 12.4km2 |
湛水面積 | 16ha |
総貯水容量 | 2,500,000m3 |
有効貯水容量 | 2,250,000m3 |
ダム事業者 | 香川県 |
本体施工者 | 大本組 |
着手年 | 1960年 |
竣工年 | 1964年 |
その他の設備/所感
駐車場 | ○ | 駐車場ではありませんが、 左岸ダムサイトにやや広いスペースがありますので、 ここに停めさせていただくと良いでしょう。 |
---|---|---|
トイレ | × | |
公園 | × | |
PR展示館 | × | |
釣り | ? |
コメント