所在地:三重県多気郡大台町久豆
取材日:2005/5/1
松坂土木事務所ダム管理課
降りしきる雨の中やってきました伊勢の山奥。かなりの山奥ですが雰囲気は抜群です!
右岸よりダム湖堤体側を望む
雨さえ降っていなかったら良かったのですが、とにかく悲惨な撮影環境です。これは私が雨男だからというよりも、雨が多い地域だから仕方が無いと思うべきでしょう(・・・たぶん)。堤体では選択取水設備を増設する工事が行われていました。予定では平成18年に終わることになっていますから、たぶん今では堤体の様子がちょっと違うかもしれません。
天端よりダム湖を望む
山奥だったという印象しかないのですが、雨を気にしながらなので、あまり周りを見ていられる状況でもありませんでした。
水槽の中のおさかなの置物の中のおさかな
管理所の近くに水槽が置いてあって、その中の置物の、さらにその中に魚が喰われていました。
平成16年の台風21号による被害を伝えるパネル
かなり大変だったことが伺えます。宮川ダムが一生懸命働いている様子を伝えています。ダムが全門放流している姿は、まさに「一生懸命」というコトバが似合います。命を守るダム。それが宮川ダム。しかし、このパネルを見た後、衝撃を目の当たりにします。
左岸より下流側堤体を望む
この当時は建設中の選択取水設備ですが、これによって水深によって水質に違いのあるダム湖の水から良質の水の層だけを選ぶことで、下流域の生態系を良くする効果が期待できるわけです。人間の命を守るだけでなく、自然のことも考慮した改築工事なわけです。
選択取水設備の工事
立派な工事なのですが、アップで見ると結構大胆な工事なのが伺えます。堤体に鉄骨を穿って作るんですね。これには驚きです。
水槽
左岸には大きな水槽が設置されています。あいにく魚の名前を知らないのですが、たぶんコイとかフナとか宮川に棲息する淡水魚たちなんでしょうね。
水槽のアップ
まるで水族館のようですが、外は雨です・・・。
台風のつめ跡
これが平成16年の台風21号のつめ跡です。左岸の法面が完全に崩壊しています。
左岸より下流側堤体を望む
堤体と比較すると崩壊の規模の大きさがわかると思います。この崩壊したところは広場だったのでしょうか??
台風のつめ跡
法面の崩壊場所から減勢工付近です。
左岸より下流を望む
左岸より副ダムを望む
これほどの被害だったのに副ダムは大きな損傷を受けることも無かったように見受けられます。
ダム諸元
河川名 | 宮川水系宮川 |
---|---|
目的 | 洪水調節、農地防災、不特定用水、河川維持用水、発電 |
型式 | 重力式コンクリート |
堤高 | 88.5m |
堤頂長 | 231m |
堤体積 | 389,000m3 |
流域面積 | 125.6km2 |
湛水面積 | 200ha |
総貯水容量 | 70,500,000m3 |
有効貯水容量 | 56,500,000m3 |
ダム事業者 | 三重県 |
本体施工者 | 西松建設 |
着手年 | 1951年 |
竣工年 | 1956年 |
ダム湖名 | 大杉湖 |
その他の設備/所感
この地域は自然がいっぱいですから、キャンプ場なんかもあります。さらにダム湖の周囲は1000本の桜が植えられているらしく、ダム湖には遊覧船・・・と観光地化されていますが、この天気ではその雰囲気を感じ取ることができませんでした。天気の良い日にまた行きたいですね。
駐車場 | ○ |
---|---|
トイレ | × |
公園 | ○ |
PR展示館 | △ |
釣り | ○? |
コメント