宮城県のダム

0292-大倉ダム/おおくらだむ

4.0
0292-大倉ダム/おおくらだむ 宮城県のダム
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取材日:2012/9/17(月)

鳴子ダムを後にしてやってきたのは国内でも2基しかないマルティプルアーチダムの大倉ダムでした。もうひとつのマルティプルアーチダムは香川県の豊稔池ダムですがこれでこの型式のダムはコンプリートしました。

なお、大倉ダムは建設時は当時の建設省直轄事業でしたが、完成後に宮城県に移管しています。

下流より堤体を望む

季節は秋のはずですが、まだまだ真夏のような暑さでした。しかもこの草の繁っぷり。

下流より堤体を望む
下流より堤体を望む

下流の広場より左岸側の堤体を望む

大倉ダムは2連のマルチプルアーチダムで、写真は左岸側の堤体です。こちらに放流用のゲートが設置されています。それにしても近づいてもものすごい草で全体が見えません。

下流の広場より左岸側の堤体を望む
下流の広場より左岸側の堤体を望む

下流の広場より中央のアバットメントを望む

草が生えすぎてよく分からない写真で恐縮です。2連アーチの中央部、アバットメントとかスラストブロックと呼ばれる部分です。

下流の広場より中央のアバットメントを望む
下流の広場より中央のアバットメントを望む

下流の広場より堤体下流面を望む

下流側を見て「おぉー!」と感嘆の声を上げるはずが「見えねー!」ってひたすら叫んでました。

下流の広場より堤体下流面を望む
下流の広場より堤体下流面を望む

下流の広場にある看板

もうまるでDr.STONEの世界です。おはよう世界。Good Morning World!

下流の広場にある看板
下流の広場にある看板

管理所を望む

天端レベルまで移動しました。完全に逆光。右岸にある管理所では非公式ダムカードをいただきました。

管理所を望む
管理所を望む

右岸よりダム湖を望む

ダム湖は大倉湖といいます。大倉川上流には定義如来じょうげにょらいとも呼ばれる西方寺があり、門前町には名物の「三角あぶらげ」が売られているそうです。興味をそそられますが、この日はダム優先で進行します。(この時すでに14時を回っており、立ち寄ると帰宅時間がすごいことになるので…)

右岸よりダム湖を望む
右岸よりダム湖を望む

右岸より堤体上流面を望む

水位がかなり低いようです。

右岸より堤体上流面を望む
右岸より堤体上流面を望む

右岸より堤体上流面を望む

右岸側のアーチ部分の上流面になります。

右岸より堤体上流面を望む
右岸より堤体上流面を望む

右岸に設置された東北電力の取水口

東北電力の取水口です。最大取水量は6.50m3/s。

右岸に設置された東北電力の取水口
右岸に設置された東北電力の取水口

右岸にあるバス停「大倉ダム」

いわゆるダム停。前述の定義如来の参拝客が利用すると思いますが、いつまでも残っていて欲しいバス停ですね。

右岸にあるバス停「大倉ダム」
右岸にあるバス停「大倉ダム」

右岸より天端を望む

右が天端、左が管理所に向かう右岸道路です。工事中だったため警備員の方が立っています。天端は定義如来の参拝客なのかバスだけでなく自家用車がひっきりなしに通っていました。

右岸より天端を望む
右岸より天端を望む

右岸より天端を望む

天端は狭くクルマの離合が困難です。

右岸より天端を望む
右岸より天端を望む

右岸より右岸側堤体下流面を望む

ここから見ても下流が鬱蒼と植物で生い茂っているのがわかります。それにしてもここだけ見ると越流部のない普通のアーチダムに見えますね。

右岸より右岸側堤体下流面を望む
右岸より右岸側堤体下流面を望む

右岸側アーチの天端よりダム湖と取水口を望む

取水口の構造がちょっと複雑な感じですね。

右岸側アーチの天端よりダム湖と取水口を望む
右岸側アーチの天端よりダム湖と取水口を望む

アバットメントより右岸側アーチの下流面を望む

天端を歩きアバットメントまで来ました。

アバットメントより右岸側アーチの下流面を望む
アバットメントより右岸側アーチの下流面を望む

アバットメントの天端

大倉ダムはマルチプルアーチ式であることが最大の特徴ではあるのですが、実はもう一つ違う名前を持っているダムでもあります。宮城県はいくつかのダム名をネーミングライツとして販売しており、それによって「仙台環境開発」という企業が購入し「仙台環境開発大倉ダム」という名称にもなっているのです。

そういえばこの看板にクマのイラストが描かれていて「©BANDAI」と書かれているのですが、バンダイのキャラクターなんですかね。

アバットメントの天端
アバットメントの天端

アバットメントの天端中央から下流側を望む

アバットメントの壁面にも「仙台環境開発大倉ダム」と書かれたプレートが貼られています。

アバットメントの天端中央から下流側を望む
アバットメントの天端中央から下流側を望む

アバットメントより左岸側アーチの下流面を望む

左岸側のアーチでこちらに洪水吐が設置されています。

アバットメントより左岸側アーチの下流面を望む
アバットメントより左岸側アーチの下流面を望む

ゲートピアを望む

クレストゲートは当時改修工事のためピアがシートで覆われてしまっていました。

ゲートピアを望む
ゲートピアを望む

1号ゲート

高さ7.55m、幅8.86mの大きなローラーゲートがクレストに4門備わっています。

1号ゲート
1号ゲート

クレストより下流を望む

下流側はちょっとした峡谷をなしています。

クレストより下流を望む
クレストより下流を望む

左岸より天端を望む

天端と工事看板。

左岸より天端を望む
左岸より天端を望む

左岸上流側より堤体とダム湖を望む

ここから見るとダブルアーチには見えませんね。

左岸上流側より堤体とダム湖を望む
左岸上流側より堤体とダム湖を望む

左岸より左岸側アーチの下流側堤体を望む

堤体下部の左岸にある構造物は農業用水用のバルブで、右岸にある構造物が非常放流バルブとなります。農業用水用のバルブは右岸側にも設置されていますが、左岸側のバルブは大倉川や広瀬川沿岸の農地に供給されます。

左岸より左岸側アーチの下流側堤体を望む
左岸より左岸側アーチの下流側堤体を望む

左岸のロックシェッド(スノーシェッド?)

左岸の県道です。ロックシェッド(スノーシェッド?)がずっと奥まで続いています。

左岸のロックシェッド(スノーシェッド?)
左岸のロックシェッド(スノーシェッド?)

石碑

道路脇に石碑が設置されています。「大倉ダム」の文字が見えますが、蜘蛛の巣が酷くて慰霊碑なのか記念碑なのかは不明です。

石碑
石碑

左岸より発電所の取水口を望む

発電所の取水口です。スクリーンがとても大きく見えます。

左岸より発電所の取水口を望む
左岸より発電所の取水口を望む

左岸より発電所取水口と右岸・上流側アーチを望む

右岸側の堤体に付属している構造物は農業用水用のバルブで、大倉ダムのすぐ下流に位置する下倉地区の農地へ供給しています。

左岸より発電所取水口と右岸・上流側アーチを望む
左岸より発電所取水口と右岸・上流側アーチを望む

左岸より左岸側・上流側アーチを望む

ゲートが開いているのが見えます。恐らく改修工事中でゲートが動かせないため、万が一に備えて開けているものと思います。

左岸より左岸側・上流側アーチを望む
左岸より左岸側・上流側アーチを望む

左岸農業用取水塔

最大取水量は1.3m3/sです。

左岸農業用取水塔
左岸農業用取水塔

左岸より上流側の堤体を望む

いよいよお別れする時間です。この時すでに15時を回っていました。

左岸より上流側の堤体を望む
左岸より上流側の堤体を望む

下流の橋より堤体を望む

下流の橋と言ってもかなり遠い場所にあります。しかも樹々が多い茂って堤体の全容が把握できないほどです。

下流の橋より堤体を望む
下流の橋より堤体を望む

これでこの時の東北のダム巡りは終了です。結局東北には行くことが叶わず、この時から8年近くも経過してしまいました。いつかはまた行きたい東北。油揚げも食べに行きたいですね。

おまけ

愛知までまだ4時間もかかるのに、東京でなぜかホーム感を感じる一行。

東京!ホーム感!
東京!ホーム感!

大倉ダム諸元

所在地宮城県仙台市青葉区大倉字高棚
河川名名取川水系大倉川
目的F(洪水調節、農地防災)
N(不特定用水、河川維持用水)
A(かんがい用水)
W(上水道用水)
I(工業用水)
P(発電)
型式MA(マルティプルアーチダム)
堤高82m
堤頂長323m
堤体積226,000m3
流域面積88.5km2
湛水面積160ha
総貯水容量28,000,000m3
有効貯水容量25,000,000m3
ダム事業者東北地方建設局
本体施工者前田建設工業
着手年1956年
竣工年1961年
ダム湖名大倉湖おおくらこ

その他の設備/所感

駐車場
トイレ
公園
PR展示館×
釣り○?

大倉ダム周辺の地図

大倉ダムに近いと思われる宿泊施設

この記事を書いた人
神馬シン

福澤桃介をこよなく愛するダム愛好家/ダムペディア・ダムニュース管理人/(一財)日本ダム協会公認ダムマイスター(01-018)/放流注意グッズの販売はじめました→https://shop.dampedia.com

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