取材日:2011/7/3(日)
所在地:岐阜県大野郡白川村平瀬字白水谷536-3
電源開発様のご厚意で、本来は立ち入りが禁止されている白水ダムを見学させていただくことになりました。
白水湖畔ロッジと白水避難小屋
大黒谷ダムから白水ダムにやってきました。白水ダムは普段は立入禁止のため、隣の大白川ダムへの訪問としてカウントすると2度目ですが、前回も今回もロッジや温泉はスルーでしたね。
大白川ダムの天端に続く橋
みんな橋で何か撮っています。
大白川ダムの天端に続く橋から白水ダム湖方面を望む
撮影の正体はこれです。「白水支水路」といって白水ダム湖から、大白川ダムへ水が流れ込む水路を撮影していたんです。
大白川ダムの天端に続く橋から大白川ダム湖を望む
滔々と大白川ダムに水が流れ込みます。
管理所
白水ダムの敷地内のある管理所です。現在は無人化されています。
水利使用標とでんぱつ広告
水利権の使用標がこんなところに掲示されている珍しいパターンです。左のでんぱつ広告ポスターも時代を感じさせるデザインでいいですね。
監査廊入口
管理所脇に監査廊の入り口があります。残念ながら今回は監査廊の見学はありませんでした。
慰霊碑
小高い丘の上に設置された慰霊碑です。
ダム湖側から堤体ならびに天端を望む
白水ダムは重力式コンクリートとロックフィルの複合ダムになっており、この写真では奥の左岸側が重力式コンクリートダム、手前がロックフィルダムとなっています。
ダム湖を望む(右が小白水谷、左が大白水谷からの流入)
左右の谷から水が流れ込んでおり、右側に堤体がありますが、そこに流れる水と、前述の白水支水路を経由して大白川ダムに流れる水とで分かれます。とにかく水が澄んで綺麗です。
小白水谷からの流入とダム湖側の堤体を望む
小白水谷は滝のようになっています。
ちなみに手前のコンクリート部分は、ロック部のコンクリートフェイシング的な意味合いもありますが、ダム湖に貯まった土砂を一時的にここに保管することもあるようです。
大白水谷からの流入
大白水谷からの水は緩やかな傾斜となったコンクリートを滑り落ちるように流れ込みます。
白水支水路を望む
白水ダムから見た白水支水路です。
天端から下流側の堤体(ロック部)を望む
ロックフィルダムの部分です。荒々しいつくりです。
天端よりクレストゲートを望む
天端からクレストゲートを覗き込みます。
天端よりクレストゲートを望む
ダム湖側から覗き込むと、バルブから水が勢いよく流れているのがわかります。
天端より下流を望む
副ダムがない減勢工です。
堤体(コンクリート部)より下流側のロック部を望む
リップラップは投石工でしょうか。
ゲート巻き上げ機
クレストゲートの巻き上げ機です。ワイヤー部分はカバーでしっかり覆われています。
御母衣第二発電所白水ダム観光放流設備銘板
そして秘蔵の放流設備。「御母衣第二発電所白水ダム観光放流設備」と書かれています。これは黒部ダムや宮ヶ瀬ダムなどの見せる放流のための設備ではなく、下流にある白水の滝という観光名所を守るための設備なのです。普通に水を流してしまうと、削れてしまって滝が上流に向かって削れてしまいますが、絞ることによってそれを防ぐ狙いがあります。また、滝への水を安定共有する意味もあります。
扉径間x扉体高:1.000mx1.000m
門数:1門
開閉速度:0.3m/min
扉体重量:0.47ton
製作年月:平成16年11月
製作者:萩浦工業株式会社
左岸より天端を望む
コンクリート部分の天端はかなりコンパクトになっています。
左岸よりダム湖を望む
白水ダムのダム湖の底は、全面がコンクリートで施工されているんだそうです。ここまで綺麗な水をしているのはそのためのようです。
左岸より下流側の堤体を望む
下流から見られないのはちょっと残念ですが、普段は入れない箇所に入れていただけただけでも嬉しくてたまりません。
コンクリート部のダム湖側堤体を望む
コンクリートの堤体とクレストゲートがしっかりと水を支えています。ですが、ここから水が流れることはほとんどありません。あるとしたら危機的状況の時ぐらいでしょうか。それぐらい、ほとんどの水は大白川ダムに流れていきます。
天端より下流を望む
この先に白水の滝があります。すっかり自然そのものです。下流にあるパイプは…よく分かりません。温泉を運んでるのかな?
フィル部のコンクリートフェイシング
なかなか綺麗に施工されています。前述の通り、ダム湖に貯まった土砂を一時的に保管する用途もあるコンクリートフェイシングです。
こじんまりとしたダムですが、短時間にギュッと凝縮して見学できる白水ダムでした。
白水ダム諸元
河川名 | 庄川水系白水谷 |
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目的 | 発電 |
型式 | 重力式コンクリート・フィル複合ダム |
堤高 | 18m |
堤頂長 | 81.1m |
堤体積 | 22,000m3 |
流域面積 | 11.5km2 |
湛水面積 | 1ha |
総貯水容量 | 29,290,000m3 |
有効貯水容量 | 9,290,000m3 |
ダム事業者 | 電源開発(株) |
本体施工者 | 間組 |
着手年 | ―年 |
竣工年 | 1963年 |
ダム湖名 | ― |
その他の設備/所感
駐車場は大白川ダム側やロッジ側に停められます。トイレもロッジの方にあります。
駐車場 | ○ |
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トイレ | ○ |
公園 | × |
PR展示館 | × |
釣り | × |
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